うさぎを飼ってみたいと思ったとき、まず気になるのが「うさぎってどんな動物なんだろう?」ということではないでしょうか。
うさぎは長い耳とふわふわの毛並みが印象的な草食動物で、野生の習性を残しながらも人に慣れやすい性格を持っています。この記事では、うさぎの身体的な特徴から生態、習性、性格、そして人気品種ごとの違いまで、うさぎについて知っておきたい情報をまとめてお伝えします。

うさぎを飼ってみたいと思ったとき、まず気になるのが「うさぎってどんな動物なんだろう?」ということではないでしょうか。
うさぎは長い耳とふわふわの毛並みが印象的な草食動物で、野生の習性を残しながらも人に慣れやすい性格を持っています。この記事では、うさぎの身体的な特徴から生態、習性、性格、そして人気品種ごとの違いまで、うさぎについて知っておきたい情報をまとめてお伝えします。


うさぎの体には、草食動物として自然界で生き抜くための工夫がたくさん詰まっています。
うさぎといえば、まず思い浮かぶのがあの長くて大きな耳ではないでしょうか。うさぎの耳は単に音を聞くためだけでなく、複数の役割を担っています。
耳を左右別々に動かすことができるため、さまざまな方向からの音をキャッチすることが可能です。野生では天敵の接近をいち早く察知するために発達した能力ですが、ペットのうさぎも周囲の物音に敏感に反応します。また、耳には毛細血管が多く通っており、血流を調整することで体温をコントロールする役割も果たしています。うさぎは汗をかくことができないため、耳からの放熱が体温調節において欠かせない仕組みになっているのです。
品種によって耳の形はさまざまで、ピンと立った立ち耳タイプもいれば、ホーランドロップのように垂れ下がったたれ耳タイプもいます。
うさぎの目は顔の側面についており、ほぼ360度に近い広い視野を持っています。真後ろ以外はほとんど見えるといわれており、これも天敵から身を守るために発達した特徴です。
ただし、目が横についている分、正面の立体視は苦手で、距離感をつかみにくい傾向があります。そのため、うさぎは鼻先やひげの感覚を使って、近くにあるものを確認することが多いです。また、光に対する感度が高く、薄暗い場所でもよく見えます。これは薄明薄暮性(早朝や夕方に活動する習性)と関係しており、明るすぎる環境よりも少し暗い場所のほうが落ち着ける傾向があります。
うさぎの歯は、生涯を通じて伸び続ける「常生歯」と呼ばれるタイプです。前歯(切歯)だけでなく奥歯(臼歯)も伸び続けるため、日常的に硬いものをかじって歯をすり減らす必要があります。
野生のうさぎは草や木の皮などを食べることで自然と歯が削れていきますが、ペットのうさぎの場合は牧草(チモシーなど)をしっかり食べることが歯の健康維持につながります。歯の噛み合わせが悪くなる「不正咬合」という病気は、うさぎに多い疾患の一つです。高齢になると歯の老化で噛み合わせが悪くなることもあるため、日頃から牧草を十分に与えることが大切です。
うさぎの骨格は体重の7〜8%程度しかなく、天敵から素早く逃げるために軽量化されています。そのおかげでジャンプ力に優れており、飼育下のうさぎでも50〜60cm程度は軽々と跳ぶことができます。活発な子であれば1m近くジャンプすることもあります。
一方で、骨が細く繊細なため骨折しやすいという一面もあります。高い場所から飛び降りたり、抱っこ中に暴れて落下したりすると、骨折につながることがあります。うさぎを抱き上げるときは体全体をしっかり支え、不安定な体勢にならないよう注意が必要です。



うさぎがどのような環境で暮らし、何を食べ、どのように繁殖するのかといった生態を知ることは、ペットとして飼育するうえでも役立ちます。ここでは、うさぎの生態について詳しく見ていきましょう。
うさぎは完全草食動物です。野生のうさぎは草や木の葉、樹皮、根などを食べて暮らしています。カロリー含有量の低い植物を栄養源としているため、頻繁に食事をする必要があり、消化管を常に動かし続けることが健康維持に欠かせません。
ペットのうさぎの場合、主食は牧草(チモシーなど)で、これを常に食べられる状態にしておくことが大切です。牧草に加えて、栄養バランスを補うためのペレット(固形飼料)や、おやつとして少量の野菜や果物を与えることもあります。ただし、うさぎの消化器官はデリケートなので、急に食事内容を変えたり、与えてはいけない食べ物を食べさせたりしないよう注意が必要です。
うさぎには「食糞」と呼ばれる独特の消化システムがあります。うさぎは2種類の糞をしますが、そのうちの一つである「盲腸糞(もうちょうふん)」は、ブドウの房のような形をした柔らかい糞で、これを自分で食べることで栄養を効率よく吸収しています。
盲腸糞には、植物の繊維を分解する過程で作られたビタミンB群やタンパク質などが豊富に含まれています。うさぎはこれを肛門から直接食べるため、飼い主が目にすることはあまりありません。もしケージ内に盲腸糞が残っている場合は、体調不良や肥満でお尻に口が届いていない可能性があるため、注意して様子を見てあげましょう。
うさぎは繁殖力が強い動物として知られています。メスは生後4〜8ヶ月程度で性成熟し、妊娠期間は約30日と短く、1回の出産で4〜8匹程度の子うさぎを産むことが多いです。さらに、出産後すぐに次の妊娠が可能なため、条件が揃えば年間を通じて繁殖することができます。
野生のアナウサギには明確な繁殖期がありましたが、ペットとして品種改良されたうさぎは年間を通じて発情するようになりました。オスとメスを一緒に飼育する場合は、意図しない繁殖を防ぐために去勢・避妊手術を検討することも大切です。
野生のアナウサギは、少数の群れを作って暮らす社会性のある動物です。地下にトンネルのような巣穴を掘り、いくつかの部屋を作って仲間と生活しています。群れの中ではオス同士、メス同士でそれぞれ序列が存在し、順位争いのケンカが起こることもあります。
ペットのうさぎにもこの社会性は残っており、飼い主との間にも序列関係を築こうとすることがあります。うさぎが飼い主を「自分より下」と認識すると、言うことを聞かなかったり噛みついたりといった行動が見られることもあります。一方で、寂しがりやな一面もあるため、適度なコミュニケーションを取ることが大切です。


ペットとして飼われているうさぎにも、野生のアナウサギから受け継いだ習性が残っています。こうした習性を理解しておくと、うさぎの行動の意味がわかりやすくなり、適切な環境を整える手助けにもなります。
うさぎは夜行性だと思われがちですが、早朝や夕方の薄暗い時間帯に活発になる動物です。野生のアナウサギは、天敵に見つかりやすい明るい昼間は巣穴に隠れ、薄暗くなった頃に外に出て餌を探していました。
ペットのうさぎも基本的にはこの生活リズムを持っていますが、人間と暮らすうちに飼い主の生活パターンに合わせて昼間も活動するようになることがあります。ただし、昼間に寝ているときは無理に起こさず、そっとしておいてあげましょう。うさぎは細切れに眠る習性があり、1日8時間程度の睡眠を少しずつ取っています。目を開けたまま寝ることもあるため、動かないのに目が開いていて驚くこともあるかもしれません。
うさぎがケージの中や部屋んぽ中に、前足でせっせと穴を掘るような動作をすることがあります。これは「アナウサギ」という名前の由来にもなっている、巣穴を掘る習性の名残です。
フローリングやカーペット、クッションの上でも夢中になってホリホリする姿が見られることがあり、野生の本能を感じさせる行動です。また、穴を掘った後に両手をパンパンと合わせるような仕草をすることがありますが、これは手についた土を払う動作の名残だといわれています。ペットのうさぎは実際に土を掘ることはほとんどありませんが、こうした行動を見せてくれるのはうさぎならではの魅力でしょう。
うさぎには何でもかじろうとする習性があります。これは歯が伸び続けるため、かじることで歯をすり減らして長さを調整する必要があるからです。野生では草や木の葉、枝などをかじって暮らしていました。
ペットのうさぎも同様で、ケージから出して部屋んぽをさせると、家具や壁、電気コード、本、畳など、目についたものを片っ端からかじってしまうことがあります。特に電気コードは感電の危険があるため、うさぎの届かない場所に配置するか、カバーをつけるなどの対策が必要です。かじることはうさぎにとって自然で必要な行動なので、かじり木や牧草を十分に用意して、安全にかじれるものを与えてあげましょう。
うさぎは決まった場所で排泄する習性を持っています。野生のアナウサギも巣穴の中と外、それぞれに排泄場所を決めて生活していたため、ペットのうさぎにもこの習性が受け継がれています。
きちんとしつければ、ケージ内の特定の場所でトイレをするようになる子が多いです。トイレは隅の隠れられる場所に設置すると覚えやすい傾向があります。ただし、縄張りを主張するためのマーキング行動として、トイレ以外の場所でおしっこをすることもあります。特にオスはマーキングが多い傾向がありますが、去勢手術をすることで軽減されるケースもあります。

うさぎは見た目のおとなしい印象とは裏腹に、実は感情豊かで個性的な動物です。品種や個体によって性格は異なりますが、ここでは多くのうさぎに共通する性格の傾向を紹介します。
うさぎは本来警戒心が強い動物です。野生では常に天敵に狙われる立場だったため、初めての環境や知らない人に対しては緊張しやすい傾向があります。お迎え直後は隅に隠れてなかなか出てこない、少しの物音でビクッとするといった行動が見られることも珍しくありません。
しかし、時間をかけて信頼関係を築いていくと、飼い主に甘えてくるようになる子も多いです。名前を呼ぶと寄ってきたり、なでてほしくて頭を押し付けてきたり、膝の上でリラックスしたりと、懐いてくれたときの喜びはひとしおです。うさぎとの距離を縮めるには、無理に触ろうとせず、うさぎのペースに合わせてゆっくり接することがポイントです。
うさぎには縄張り意識があり、自分のテリトリーを大切にする傾向があります。野生のアナウサギは群れで暮らしながらも、それぞれが縄張りを持って生活していました。ペットのうさぎも、ケージの中や普段過ごしている部屋を自分の縄張りと認識しています。
縄張りを主張するために、あごの下にある臭腺をこすりつける「チンニング」という行動をしたり、おしっこでマーキングをしたりすることがあります。また、自分の縄張りに知らない人や動物が入ってくると、警戒して足を踏み鳴らす「足ダン(スタンピング)」をすることもあります。こうした行動はうさぎの本能的なものなので、無理にやめさせようとするのではなく、うさぎの気持ちを理解してあげましょう。
うさぎは声帯を持たないため、犬や猫のように大きな声で鳴くことはありません。しかし、さまざまな行動や仕草で感情を表現してくれます。
嬉しいときや興奮したときは、体をひねりながらジャンプする「うさぎダンス(ビンキー)」を見せてくれることがあります。リラックスしているときは体を伸ばして寝そべったり、歯をカチカチ鳴らしたりします。反対に、不満や怒りを感じているときは足を踏み鳴らしたり、低い声で「ブーブー」と鳴いたりすることもあります。こうした表現を読み取れるようになると、うさぎとのコミュニケーションがより楽しくなるでしょう。

ペットとして飼われているうさぎには、さまざまな品種があります。品種によって見た目だけでなく、性格や体の大きさにも違いがあります。ここでは、特に人気の高い品種の特徴を紹介します。
ネザーランドドワーフは、純血種の中で最も人気が高い品種の一つです。丸い顔に短い耳、くりっとした大きな目が特徴で、まるでぬいぐるみのような愛らしい見た目をしています。
体重は大人になっても1kg前後と小柄で、飼育スペースをあまり取らないことから、一人暮らしや賃貸住まいの方にも人気があります。性格は好奇心旺盛で活発な子が多く、人に慣れやすい傾向があります。カラーバリエーションも豊富で、公認されているカラーは70種類以上にのぼります。
ホーランドロップは、垂れ下がった大きな耳が特徴的なたれ耳うさぎの代表格です。ロップイヤー種の中では最も小柄で、丸くつぶれたような顔立ちが愛嬌たっぷりです。
性格は穏やかで人懐っこい子が多く、抱っこやスキンシップを嫌がらない傾向があります。体重は1.5〜2kg程度で、ネザーランドドワーフよりは少し大きめです。のんびりした雰囲気を持つ子が多いため、初めてうさぎを飼う方にもおすすめされることが多い品種です。
ペットショップでよく見かける「ミニウサギ」は、正式な品種名ではなく、小柄な雑種(ミックス)の総称です。さまざまな品種が混ざっているため、見た目や性格、成長したときの大きさには個体差があります。
純血種に比べて価格が手頃なことが多く、体が丈夫な傾向があるともいわれています。ただし「ミニ」という名前から小さいままだと思われがちですが、成長すると予想以上に大きくなることもあります。お迎えする前に、成長したときの大きさについてショップのスタッフに確認しておくと安心です。


うさぎの特徴を理解したうえで、実際に飼育するにあたって知っておきたいポイントをいくつかお伝えします。
ペットうさぎの寿命は、近年の飼育環境の向上や医療の発達により長寿化の傾向にあり、平均で10〜12年程度といわれています。品種や個体差、飼育環境によっても異なりますが、10年以上一緒に暮らすことも珍しくありません。
長く一緒に過ごせるのはうれしいことですが、その分、飼い主としての責任も長期間にわたります。お迎えする前に、10年先の自分の生活を想像して、最後まで一緒に暮らせるかどうかを考えておくことが大切です。
うさぎは暑さにも寒さにも弱い動物です。適温は18〜24℃程度といわれており、特に日本の夏の暑さは苦手です。室温が高くなりすぎると熱中症になる危険があるため、夏場はエアコンでの温度管理が必須となります。
また、冬場も極端に寒いとうさぎの体に負担がかかります。ケージの置き場所を工夫したり、ペット用のヒーターを活用したりして、年間を通じて快適な温度を保てるようにしましょう。光熱費がかかることも、飼育前に考慮しておきたいポイントです。
うさぎの飼育には、日々のお世話と定期的なケアが欠かせません。毎日の餌やりや水の交換、ケージの掃除は基本として、ブラッシングや爪切りなども必要になります。
特に換毛期(春と秋)には大量の毛が抜けるため、こまめなブラッシングで抜け毛を取り除いてあげないと、うさぎが毛づくろいの際に毛を飲み込んで「毛球症」という病気になることがあります。また、爪も伸び続けるため、定期的に切ってあげる必要があります。自分でケアするのが難しい場合は、うさぎ専門店や動物病院でお願いすることもできます。

うさぎは、長い耳や伸び続ける歯、軽い骨格といった独特の身体的特徴を持ち、草食動物として植物を主食にしながら、盲腸糞を食べて栄養を効率よく吸収するという独自の消化システムを持っています。繁殖力が強く社会性もあり、野生の習性を残しながらも人に慣れやすい性格を持った動物です。
穴掘りやかじる習性、薄明薄暮性といった行動の特徴を理解しておくと、うさぎの気持ちがわかりやすくなり、より良い環境を整える手助けになります。



