ハムスターを飼っていると、毎日の掃除のときにうんちの状態が気になることがありますよね。「この色は大丈夫?」「いつもより量が少ない気がする」「うんちを食べているけど問題ない?」など、小さな変化に不安を感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ハムスターのうんちは健康状態を映し出す鏡のような存在です。毎日観察することで、体調の変化にいち早く気づくことができます。この記事では、正常なうんちの特徴から異常のサイン、そして日々のケア方法まで、ハムスターのうんちについて知っておきたいことをまとめてお伝えします。
ハムスターの正常なうんちとは

まずは、健康なハムスターのうんちがどのような状態なのかを知っておきましょう。正常な状態を把握していれば、異変があったときにすぐに気づくことができます。
健康なうんちの色と形
健康なハムスターのうんちは、濃い茶色から黒っぽい色をしています。形は米粒のような楕円形で、表面は乾燥していてコロコロとしているのが特徴です。手で触ると硬く、崩れにくい状態が正常といえます。
うんちの大きさは一般的には数ミリ程度ですが、品種や個体によってばらつきがあります。ゴールデンハムスターのような大型種はやや大きめ、ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターなどのドワーフ種は小さめになる傾向がありますが、同じ品種でも個体差があるため、普段のうんちの大きさを把握しておくことが大切です。
においについては、健康なうんちであればほとんど気にならない程度です。ケージに顔を近づけてようやくわかるくらいの、ほのかな草のようなにおいがする程度であれば問題ありません。
1日のうんちの量と回数
ハムスターは1日に数十個以上のうんちをするといわれています。かなり多いと感じるかもしれませんが、これは草食傾向の強い雑食動物としてはごく普通のことです。消化管が短いハムスターは、食べたものを比較的早く消化して排泄するため、どうしても回数が多くなります。食事内容や年齢、活動量によっても変わってくるので、日頃から自分のハムスターの「普通の量」を把握しておくと安心です。
うんちをする場所については、ハムスターによって個性があります。トイレの場所を決めてそこでまとめてする子もいれば、ケージのあちこちでする子もいます。特に回し車の上でうんちをするハムスターは多く、走りながら排泄するのはハムスターにとってはごく自然な行動です。トイレ以外でうんちをしても、しつけの問題ではないので心配しないでくださいね。
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うんちでわかるハムスターの健康状態

うんちの状態は、ハムスターの体調を知るための大切な手がかりになります。いつもと違ううんちを見つけたら、どのような可能性があるのかを知っておくと、適切な対応ができます。
下痢や軟便のとき
水っぽいうんちや形が崩れた軟便は、ハムスターの体調不良を示す代表的なサインです。下痢の原因はさまざまですが、主なものとしてはストレス、食事の急な変化、細菌やウイルスへの感染、寄生虫などが挙げられます。
特に注意が必要なのは「ウェットテイル」と呼ばれる症状です。これはハムスターの下痢症の中でも深刻なもので、お尻周りがひどく濡れた状態になります。若いハムスターに多く見られ、放置すると命に関わることもあるため、お尻が濡れている様子が見られたらすぐに動物病院を受診してください。
軽い軟便であれば、水分の多い野菜や果物を控えて様子を見ることもできます。ただし、2〜3日経っても改善しない場合や、元気がない、食欲が落ちているなどの症状がある場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
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うんちが小さい・少ないとき
いつもよりうんちが小さくなった、量が減ったと感じたときは、いくつかの原因が考えられます。多くの場合は食事量の減少や軽い脱水、高齢による活動量の低下などが原因です。
ただし、気をつけたいのは急にうんちの量が減った場合です。食欲はあるのにうんちが少ない、お腹が張っているように見えるなどの症状があれば、消化器系のトラブルが隠れている可能性もあります。ハムスターは床材や綿などの異物を飲み込んでしまうことがあり、まれにそれが腸に詰まってしまうケースも報告されています。
また、頬袋にエサをため込んだまま食べていないケースもあります。頬袋が膨らんだままになっていないか、エサ皿の減り具合はどうかなど、食事の様子もあわせて観察してみてください。
色がいつもと違うとき
うんちの色の変化は、食べたものの影響であることが多いです。たとえば、にんじんやかぼちゃなどのオレンジ色の野菜を食べた後は、うんちがオレンジがかった色になることがあります。小松菜やブロッコリーなどの緑の野菜を多く食べれば、緑っぽい色になることも。このような食事による一時的な色の変化は、特に心配する必要はありません。
ただし、赤や黒っぽい色のうんちには注意が必要です。赤い色は消化管からの出血を示している可能性があり、黒っぽいタール状のうんちは胃や小腸など消化管の上部での出血が疑われます。食事内容に心当たりがないのにこのような色の変化が見られたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
白っぽいうんちや、粘液が混じったうんちも、消化器系の異常のサインであることがあります。いずれにしても、いつもと明らかに違う色のうんちが続くようであれば、念のため受診しておくと安心です。
ハムスターがうんちを食べる理由

ハムスターがうんちを食べている姿を見て、驚いたり心配になったりする飼い主さんは少なくありません。しかし、この行動にはちゃんとした理由があります。
食糞は自然な行動
ハムスターがうんちを食べる行動は「食糞」と呼ばれ、実は多くの小動物に見られるごく自然な習性です。ウサギやモルモットなども同様の行動をとります。
ハムスターが食べるのは、通常のコロコロしたうんちではなく、「盲腸便」と呼ばれる特殊なうんちです。盲腸便は通常のうんちよりも柔らかく、ビタミンB群や腸内細菌など栄養価の高い成分を含んでいます。ハムスターはこの盲腸便を食べることで、一度の消化では吸収しきれなかった栄養素を効率よく取り込んでいるのです。
通常、盲腸便は排泄されるとすぐにハムスター自身が食べてしまうため、飼い主さんの目に触れることはあまりありません。たまたま食べているところを見かけても、それは健康な行動なので安心してください。
注意が必要なケース
ただし、あまりにも頻繁にうんちを食べているように見える場合は、少し気にかけてみてもいいかもしれません。通常の硬いうんちまで食べているようであれば、栄養不足や空腹を感じている可能性があります。
エサの量や種類を見直してみましょう。ペレットだけでなく、適度に野菜や種子類も与えているか、量は足りているかをチェックしてみてください。バランスの良い食事を十分に与えていれば、通常のうんちを食べる行動は見られなくなることが多いです。
また、ストレスが原因で異常な食糞行動をとることもあります。ケージが狭すぎないか、運動は足りているか、生活環境が落ち着いているかなど、飼育環境全体を見直すきっかけにしてもいいでしょう。
うんちの掃除とケージの衛生管理

ハムスターの健康を守るためには、うんちの観察だけでなく、適切な掃除と衛生管理も欠かせません。清潔な環境を保つことで、病気の予防にもつながります。
毎日の掃除のポイント
毎日の掃除では、目につくうんちを取り除くことと、汚れた床材の交換を行います。ハムスターはケージ内の特定の場所でうんちをする傾向があるので、その場所を中心にチェックすると効率的です。
回し車の上にうんちが溜まりやすいので、こまめに確認して取り除きましょう。回し車は汚れたままだとハムスターの足裏が汚れたり、不衛生になったりするため、週に1〜2回は外して水洗いするのがおすすめです。
ただし、掃除のしすぎには注意が必要です。ハムスターは自分のにおいがついた環境で安心するため、毎日すべての床材を交換してしまうとストレスの原因になります。汚れた部分だけを取り除き、ハムスターのにおいが残る程度に掃除するのがコツです。
定期的な大掃除の方法
週に1回から2週間に1回程度は、より丁寧な掃除を行いましょう。ケージ全体の床材を交換し、トイレ容器や食器、給水ボトルなども洗います。
大掃除のときは、まずハムスターを安全な場所に移動させます。キャリーケースやプラスチックケースなど、逃げ出さない容器に入れておきましょう。その間に、ケージ本体をぬるま湯で洗い、よく乾燥させてから新しい床材を敷きます。
このとき、古い床材を少しだけ残して新しい床材に混ぜると、ハムスターが自分のにおいを感じ取れて安心できます。すべてを新しくしてしまうと、慣れ親しんだにおいがなくなってしまい、ハムスターが落ち着かなくなることがあるためです。
洗剤を使う場合は、ペット用の安全なものを選ぶか、重曹やクエン酸など自然由来のものを使いましょう。洗剤が残らないように十分にすすぎ、完全に乾かしてからハムスターを戻すことが大切です。
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まとめ
ハムスターのうんちは、見た目には地味な存在かもしれませんが、健康状態を知るための貴重な情報源です。正常なうんちの特徴を知っておくことで、異変にいち早く気づくことができます。
健康なハムスターのうんちは、濃い茶色から黒っぽい色で、米粒のような楕円形をしており、表面は乾燥してコロコロとしています。下痢や軟便、色の異常、量の急激な変化などが見られたら、体調を崩しているサインかもしれません。特にお尻が濡れている「ウェットテイル」の症状は緊急性が高いので、すぐに動物病院を受診しましょう。
食糞は自然な行動なので心配いりませんが、通常のうんちまで頻繁に食べているようであれば、食事内容や飼育環境の見直しを検討してみてください。
毎日の掃除では、汚れた部分だけを取り除き、定期的な大掃除でケージ全体を清潔に保つことで、ハムスターが健康に過ごせる環境を整えることができます。うんちの状態を毎日チェックする習慣をつけて、大切なハムスターとの暮らしを楽しんでくださいね。