ハムスターを飼い始めたばかりの方や、床材を変更したいと考えている飼い主さんにとって、適切な床材選びはハムスターの快適な生活に直結する大切な要素です。この記事では、市販されている主な床材の特徴や選び方のポイントを詳しく解説していきます。

ハムスターの床材選びで失敗しない!種類別の特徴と安全な選び方を解説
ハムスターに適した床材の基本条件

ハムスターの床材を選ぶ際には、いくつかの基本的な条件を満たすものを選ぶ必要があります。吸水性と保温性のバランスが取れていることが最も大切なポイントです。
ハムスターは巣穴を掘る習性があるため、ある程度の厚みを持たせられる素材であることも欠かせません。また、粉塵が少なく呼吸器への負担が小さいものを選ぶことで、ハムスターの健康を守ることができます。
床材の交換頻度も考慮すべき点です。都度の部分交換と、週に1回程度の全交換が基本となりますが、床材の種類によって汚れ具合や臭いの発生度合いが異なるため、それぞれの特性を理解しておくことが大切です。
主な床材の種類と特徴

ペーパーチップ(紙製床材)
ペーパーチップはリサイクルペーパーを原料とした環境にやさしい床材です。吸水性が高く、アレルギーを起こしにくいという特徴があります。白色のものが多く、尿の色の変化に気づきやすいため、健康管理の面でもメリットがあります。
ただし、他の床材と比べて価格がやや高めで、保温性は木質系の床材に比べて劣るという側面もあります。冬場は追加の保温対策が必要になることもあるでしょう。
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広葉樹チップ
広葉樹チップはポプラやアスペンなどの広葉樹を原料とした天然素材の床材です。針葉樹と異なり、ハムスターに有害な精油成分を含まないため安全性が高く、多くの飼い主さんに選ばれています。
木の自然な香りがあり、消臭効果も期待できます。価格と性能のバランスが良く、初心者にもおすすめできる床材といえるでしょう。ただし、個体によっては木の粉でくしゃみをすることもあるため、使い始めは様子を観察することが大切です。
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コーンチップ
トウモロコシの芯を原料としたコーンチップは、優れた吸水性と消臭効果を持つ床材です。天然素材のため、万が一ハムスターが口にしても比較的安全とされています。
粒が大きめで粉塵が少ないため、呼吸器への負担も軽減できます。ただし、湿気を含むとカビが生えやすいという特性があるため、こまめな交換と適切な湿度管理が必要になります。
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避けるべき床材と理由

針葉樹チップの危険性
松やスギなどの針葉樹チップは、フェノール系の精油成分を含んでおり、ハムスターの呼吸器や肝臓に悪影響を与える可能性があります。香りが強く一見良さそうに思えますが、長期使用は避けるべきです。
特に密閉性の高いケージで使用すると、揮発成分が充満しやすくなります。ペットショップで安価に販売されていることも多いですが、ハムスターの健康を考えれば選択肢から外すのが賢明でしょう。
新聞紙や綿の問題点
新聞紙は手軽に入手できますが、インクに含まれる化学物質がハムスターに有害である可能性があります。また、吸水性も低く、すぐに汚れてしまうため床材としては不適切です。
綿やタオル地なども一見柔らかくて良さそうですが、繊維が爪に絡まったり、誤飲による腸閉塞のリスクがあります。巣材として少量使う分には問題ありませんが、床材としての使用は控えましょう。
床材選びの実践的なポイント

ハムスターの種類による違い
ゴールデンハムスターとドワーフハムスターでは、体の大きさや活動量が異なるため、適した床材の量や交換頻度も変わってきます。ゴールデンハムスターの場合は、より深く潜れるよう5〜10センチ程度の厚みを確保することが理想的です。
ロボロフスキーハムスターのような小型種は、細かい粒子の床材だと目や鼻に入りやすいため、やや大きめの粒子のものを選ぶとよいでしょう。個体の性格や好みも観察しながら、最適な床材を見つけていくことが大切です。
季節に応じた床材の使い分け
夏場は通気性を重視し、さらっとした質感のペーパーチップやコーンチップを選ぶとハムスターも快適に過ごせます。逆に冬場は保温性の高い広葉樹チップを厚めに敷いてあげると良いでしょう。
梅雨時期は湿度が高くなりがちなので、吸湿性の高い床材を選び、通常より交換頻度を上げることでカビの発生を防ぐことができます。エアコンや除湿器との併用も効果的です。
床材の正しい使い方とメンテナンス

適切な床材の量と敷き方
床材はケージ全体に均等に敷くのではなく、ハムスターの行動パターンに合わせて調整することがポイントです。寝床となる場所は厚めに、トイレ周辺は薄めにすることで、掃除もしやすくなります。
新しい床材を入れる際は、古い床材を少量混ぜることで、なじみのある匂いを残すことができます。これによりハムスターのストレスを軽減し、新しい環境にもスムーズに適応してもらえます。
交換のタイミングと方法
毎日の観察で汚れた部分だけをスポット的に交換することが基本です。トイレ周辺や給水器の下など、特に汚れやすい場所は重点的にチェックしましょう。
全交換の際は、ケージ全体をしっかりと洗い、乾燥させてから新しい床材を入れます。消毒液を使う場合は、必ず水で十分にすすぎ、残留成分がないよう注意が必要です。
まとめ
初めて床材を選ぶ方は、まずは広葉樹チップやペーパーチップから試してみることをおすすめします。ハムスターの様子を観察しながら、最適な床材を見つけていく過程も、飼育の楽しみのひとつといえるでしょう。
記事の執筆者
- Minima編集部
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