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モルモットを飼うと後悔する人って? 失敗しないための準備を解説

モルモットを飼うと後悔する人って? 失敗しないための準備を解説

モルモットを飼うと後悔するって本当?

モルモットは愛らしい表情と可愛らしい鳴き声で人気のペットです。

特に「プイプイ」という特徴的な鳴き声や、ごはんを待つときの立ち上がる仕草は、見ている人の心を癒してくれます。

しかし、その愛らしさだけで飼育を決めると、予想以上の責任とケアが必要なことに戸惑うかもしれません。

モルモットは4~8年という比較的長い寿命があり、その間継続的なケアが必要になります。そのため、次のような特徴がある方は、モルモットとの生活に想像以上の苦労を感じるかもしれません。飼育を始める前に、自分の生活スタイルとしっかり照らし合わせてみましょう。

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モルモットを飼って後悔する人の5つの特徴

後悔している人と慰めている人

①お金に余裕がない

コインのイメージ画像

「小動物だから費用はそんなにかからない」と思っても、予想以上の出費になることがあります。

良質な牧草や野菜などの日々の餌代、快適に過ごすための広めのケージ、床材のおがくず、医療費など、支出は続きます。

初期費用は、快適に暮らせる広さのケージ、給水ボトルや食器、トイレ用品などで合計2万円程度必要です。さらに月々の維持費として、良質な牧草、新鮮な野菜、おがくずなど、5000円程度かかります。

また、予期せぬ病気の治療費は数万円になることもあり、特に歯の治療や呼吸器系の病気は高額になりやすいと言われています。

2匹以上で飼育する場合は、これらの費用が更に増えることも考慮に入れる必要があります。

②頻繁に家を空ける

「留守が多いけど大丈夫かな」と思いながら飼い始めると、生活との両立に苦労するかもしれません。

モルモットは毎日の世話が欠かせないため、頻繁な外出や出張がある生活とは相性が悪い可能性があります。

特に野菜は必ず新鮮なものを毎日与える必要があり、水も毎日交換が必須です。また、牧草は常に新鮮なものを用意し、食べ残しや糞で汚れた物は取り除く必要があります。これらの世話を誰かに任せられる環境かどうかも、重要なポイントになります。

ペットホテルへの預け入れも選択肢の一つですが、環境の変化によるストレスで体調を崩すリスクがあります。ホテルにもよりますが、1日数千円程度の費用がかかるため、頻繁な利用は経済的な負担にもなりかねません。

休暇や出張の予定がある場合は、事前に十分な対策を考えておく必要があります。

③相性の悪い動物を飼っている

すでに動物を飼っている場合、「うちの猫や犬は大人しいから大丈夫だろう」という判断は慎重に考える必要があります。

モルモットは他の動物、特に捕食者となりうる動物との同居にストレスを感じ、体調を崩す可能性があります。

実は、直接的な接触がなくても、猫や犬の気配を感じるだけでストレスを感じることがあります。これにより、食欲が低下したり、普段の活動量が減ったり、最悪の場合は重度の体調不良につながることも。完全に隔離された空間を用意できるかどうかの検討が必要です。

また、悪気がなかったとしても、小さな子供の突然の大きな音や急な動きで驚いてしまうことも。

特に3歳以下の子供は、モルモットへの適切な接し方を理解するのが難しい場合があります。平和で静かな環境を用意できない場合は、モルモットの飼育を再検討した方が良いかもしれません。

④ペットとたくさん触れ合いたい

モルモット

「かわいいから毎日たくさん遊びたい」という期待は、現実とのギャップを感じる可能性があります。

モルモットは意外にも人との濃密な触れ合いを好まず、長時間の抱っこや頻繁な手遊びはストレスになることがあるからです。

特に、飼い始めた直後は警戒心が強く、触ろうとすると逃げ回ることがほとんどです。信頼関係の構築には根気強さが必要で、数ヶ月から場合によっては1年以上かかることも

また、ハムスターのような完全な夜行性ではないものの、一日の大半は休息を取っている傾向にあり、活発に動き回る時間は意外と短いものです。

実際に飼ってみてから「もっと触れ合えると思っていた」「抱っこを嫌がって寂しい」というギャップに戸惑う方も少なくありません。

触れ合いを楽しみにしている方は、モルモットの代わりに、人との触れ合いを好む他の小動物を検討してみるのも一つの選択肢かもしれません。

とはいえ、せっかく家族になったのですから、たくさん触れ合いたいと思うのは自然なことです。モルモットと仲良くなりたい方はこちらの記事も読んでみましょう。

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モルモットがなつく方法とは? 初心者必見の8つのアプローチ

⑤こまめな掃除が苦手

NO

「小動物だから掃除は簡単だろう」という考えは要注意です。

モルモットは1日に想像以上の量の糞尿をするため、毎日の掃除と週1回の大掃除が必要になります。これを怠ると、悪臭の原因となったり、病気のリスクが高まったりする可能性があります。

毎日の掃除には食べ残しの野菜の除去(朝晩2回)、トイレ部分の床材交換、給水ボトルの水替え、汚れた牧草の除去などが必要です。特に夏場はこまめな掃除で清潔な環境を保ちましょう。

週1回の大掃除では、床材の総取り替えとケージの洗浄が必要です。

初めてモルモットを飼う方は、こうした掃除に予想以上の手間がかかることに戸惑うかもしれません。

「モルモットを飼うと後悔する」と言われる理由は?

モルモット

モルモットは愛らしい容姿と穏やかな性格で人気のペットです。しかしその特徴から、飼育を始めてから「思っていたのと違う」と感じる方も少なくありません。

次のような特徴が、飼育を躊躇する理由として挙げられることがあります。

あまり懐かないから

多くの方が期待する「懐く」という面では、少し物足りなさを感じるかもしれません。

基本的に臆病な性格で、飼い始めてからなかなか慣れてくれないことも。じっくりと時間をかけて信頼関係を築く必要があり、個体差もありますが、半年以上かかることも珍しくありません。

また、ハムスターのように人と積極的に遊ぶ習性はなく、抱っこを嫌がる子も多いです。毎日の触れ合いを続けても、逃げ回ったり警戒したりする様子に、期待とのギャップを感じる飼い主さんもいます。

診てくれる病院が少ないから

モルモットに詳しい獣医師が限られているため、いざという時に適切な治療を受けられるか不安が残ることも。特に夜間や休日の急な体調不良時、近くに診療可能な病院がないと困りますよね。

また、歯の治療や呼吸器系の病気など、専門的な治療が必要な場合は、遠方の病院まで通わなければならない可能性もあります。予防医療の面でも、定期健診ができる病院を見つけるのに苦労するかもしれません。

緊急時の対応を考えると、専門医のいる病院までの距離は事前に調べておくべきでしょう。

お手入れが大変だから

コロネットモルモット

モルモットは、日々のケアに想像以上に手間がかかります。特に長毛種は毎日のブラッシングが必須で、短毛種でも週2-3回のブラッシングが推奨されます。抜け毛の時期は特に大変で、こまめなお手入れを怠ると毛玉ができやすくなります。

爪切りも定期的に必要ですが、嫌がって暴れることも多く、初心者には難しい作業です。

また、耳掃除や肛門周りの清潔維持など、繊細なケアも必要となります。

夜鳴きをするから

モルモット

「プイプイ」という特徴的な鳴き声は可愛らしいものの、予想以上に大きな声で鳴くことがあります。特に餌の時間が近づくと激しく鳴いたり、夜間に突然鳴き始めたりすることも。

マンションやアパートでは、近所への配慮が必要になるかもしれません。

また、夜間の鳴き声で睡眠が妨げられることもあり、寝室の近くにケージを置けないこともあります。

何でも噛んでしまうから

齧歯類の特徴として、様々なものを噛む習性があります。これは歯の健康のために必要な行動なのですが、時として困った事態を引き起こします。

ケージ内の設備はもちろん、運動時間に部屋で遊ばせていると、電気コードや家具、壁紙まで噛んでしまうことがあるからです。

特に若いモルモットは好奇心旺盛で、目につくものは何でも噛もうとすることも多いです。安全に運動させるためには、部屋の配線を全て隠したり、大切な家具をカバーしたりする必要があります。

これらの対策を十分に行わないと、家財の損傷や事故のリスクが高まります。

モルモットが噛み付いてくる時は、なんらかの理由があります。重大なサインを見逃さないように、こちらも読んでおきましょう。

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モルモットは人を噛む? 噛み癖がついた子をしつけで直す方法とは

温度管理が大変だから

温度管理には特に気を使う必要があります。適温は18~25度程度で、特に暑さに弱い動物です。28度を超えると熱中症のリスクが高まるため、夏場は必ずエアコンを使用する必要があります

しかし、エアコンの風が直接当たるのも良くないため、設置場所には工夫が必要です。

また、急激な温度変化も苦手で、冬場の寒さ対策も欠かせません。一年を通して快適な環境を維持するには、エアコンの使用による電気代の費用も考慮に入れる必要があります。

モルモットを飼っても後悔しないためには?

後悔する女の人

モルモットと楽しく暮らすためには、事前の準備と正しい知識が大切です。

特に健康管理と環境整備は、後悔しない飼育生活に欠かせません。実際に飼う前に、次のポイントをしっかり押さえておきましょう。

①かかりやすい病気を把握する

モルモット

モルモットは様々な病気にかかりやすい動物です。早期発見・早期治療が大切なため、以下の代表的な病気の症状や予防法を知っておくことをお勧めします。

不正咬合(ふせいこうごう)

モルモットの歯は一生伸び続けるため、正しく噛み合わないと深刻な問題となります。

症状として、食欲不振、よだれの増加、体重減少などが見られます。予防には、適度な硬さの食材を与え、定期的な歯のチェックが重要です。

治療が遅れると手術が必要になることもあり、費用も高額になりがちです。予防のために、毎日の食事に乾草を十分に与え、歯が正常に磨けるよう心がけましょう。

月1回程度は歯の状態を確認することをお勧めします。

胃腸のうっ滞

食べ物の消化が悪くなり、腸内に停滞する状態です。

ストレスや急な食事の変更、運動不足などが原因となります。食欲低下、元気消失、糞が小さくなるなどの症状が見られます。

予防には、新鮮な野菜と牧草を適量与え、規則正しい食事時間を守ることが大切です。また、適度な運動も促し、ストレスをためない環境づくりを心がけましょう。

ビタミンC欠乏症

モルモットは体内でビタミンCを合成できないため、食事からの摂取が必須です。

不足すると、食欲低下、体重減少、関節の腫れなどの症状が現れます。重症化すると命に関わる可能性もあります。

予防には、ビタミンCが豊富な野菜(パプリカ、ブロッコリー、小松菜など)を与えるほか、市販のサプリメントの活用も検討しましょう。

水溶性でいつもの飲み水に溶かせるタイプもあるので、個体に合った方法でビタミンCを撮るようにしましょう

皮膚病

ダニやカビによる皮膚病は、不潔な環境や湿度が高い状態で発生しやすくなります。

かゆみによる掻き傷や脱毛、皮膚の赤みなどが症状として現れます。

予防には、ケージ内の清潔維持と適切な湿度管理が欠かせません。また、定期的なブラッシングで皮膚の状態をチェックすることも大切です。

尿石症

カルシウムが尿路に蓄積する病気で、高齢のモルモットに多く見られます。

血尿や排尿時の痛みなどの症状が出ます。予防には、適切な水分摂取と運動が重要です。

新鮮な水を常に用意し、定期的に運動させることで予防できます。また、カルシウムの過剰摂取に注意を払い、バランスの良い食事を心がけましょう。

②飼育環境をしっかり整える

モルモット

快適な環境づくりは、健康維持と幸せな生活の基本です。以下のポイントに特に注意を払いましょう。

大きな音を立てない

モルモットは驚きやすく、突然の大きな音でパニックになることがあります。重症の場合、心臓発作を起こす可能性もあります。

<注意するべきポイント>

  • テレビやスピーカーはケージから離して設置する
  • 掃除機使用時は一時的にケージを別室に移動する
  • 来客時は騒がしくならないよう配慮する
  • 子供のいる家庭では、急な物音を立てないよう注意する

新しい環境に慣れていない時期は、些細な音にも敏感に反応してしまいます。また、慣れない来客の声や子供の騒ぐ声にもストレスを感じやすいため、生活音への配慮が重要です。

部屋を17~24℃に保つ

温度管理は特に重要です。暑すぎても寒すぎても体調を崩す原因となります。モルモットは汗腺が少なく、体温調節が苦手な動物です。

<注意するべきポイント>

  • エアコンや扇風機の風が直接当たらないようにする
  • 夏場は氷嚢やペットボトルの冷水で温度調節する
  • 冬場は保温マットや断熱材の活用を検討する
  • 温度計を設置して定期的にチェックする
  • 急激な温度変化を避ける

特に25度を超えると熱中症のリスクが高まり、寒すぎる環境では呼吸器系の病気にかかりやすくなります。季節の変わり目には特に注意が必要で、朝晩の気温差にも気を配る必要があります。

床材に気を配る

快適な生活と健康維持のために、適切な床材を選びましょう。モルモットは1日のほとんどを床材の上で過ごすため、その選択は健康に直接影響します。

<注意するべきポイント>

  • 柔らかすぎない木製チップを選ぶ
  • 通気性の良い素材を使用する
  • 消臭・吸収性の高い素材を選ぶ
  • 床材は最低週1-2回は交換する
  • カビの発生に注意を払う

また、床材は糞尿の処理や臭い対策にも大きく関わります。不適切な床材を使用すると、足裏の炎症や呼吸器系の問題を引き起こす可能性があるため、慎重に選ぶ必要があります。

③個体差があることを理解する

モルモット

モルモットの性格や行動には、人間と同じように大きな個体差があります。これは、飼育の際に特に心に留めておくべき重要なポイントです。

<モルモットの個体差が表れる部分の例>

・性格の違い

臆病で人との触れ合いを極端に嫌がる子もいれば、比較的人懐っこい子もいます。また、活発に動き回る子もいれば、おっとりとした性格の子もいます。このような個体差は、飼育開始後しばらくしてから見えてくることが多いです。

・食の好み

基本的な食事は同じでも、好みの野菜が異なったり、新しい食材への反応が違ったりします。中には特定の野菜しか食べない偏食な子もいるかもしれません。

・なつき方の違い

人に慣れるスピードには大きな差があります。数週間で慣れる子もいれば、半年以上かかる子も。焦らず、その子のペースに合わせた接し方を心がけましょう。

・鳴き方の違い

よく鳴く子もいれば、あまり鳴かない子も。また、鳴き声の大きさや頻度にも個体差があります。特に複数飼育の場合は、相性によって鳴き方が変わることも

モルモットの鳴き声にはさまざまな感情が込められています。こちらの記事で、モルモットの感情を理解しましょう。

モルモットは鳴き声で感情が分かる? いつもと違うときは要注意!のサムネイル画像
モルモットは鳴き声で感情が分かる? いつもと違うときは要注意!

まとめ

モルモット

モルモットとの生活は、確かに手間のかかる部分もありますが、その分だけ深い愛着と喜びを感じることができます。十分な準備と理解があれば、モルモットは素晴らしい家族の一員となることでしょう。

記事で紹介した対策を理解し、準備することで、モルモットとの生活をより快適なものにすることができます。

特に病気の予防と早期発見は、飼育費用の抑制にもつながります。正しい知識を持って、計画的に準備を進めることで、後悔のないモルモットとの生活を送りましょう。

記事の執筆者

Minima編集部

小動物のかわいさと、ペットとしてお迎えするときに知っておきたい情報を、Minima編集部がお届け。

おうちでの豊かでしあわせな暮らしをサポートします。

なお編集部のペットはクレステッドモルモット。実体験に基づいた、確かな情報をお伝えしていきます。

本記事に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。

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