こんにちは、Minima編集部です!
ふわふわで丸っこい見た目に、くりっとした瞳。どこかで見かけたことはあっても、「実はよく知らない」──そんなマーモットたちと、じっくり向き合える場所が誕生します。
5月24日、東京・中野にオープンする「マーモット村」は、日本初となる“マーモットカフェ”。
今回はオープンに先がけて現地を訪れ、代表の今井英莉さんにお話を伺いながら、ひと足お先にその世界を体験してきました。
いざ、マーモットの世界へ!
マーモット村に用意されたコースは満喫プラン60分(ワンドリンク・お土産付き/2,800円)とふらっとプラン20分(ドリンク・お土産なし/1,500円)の2つ。
「入店されたら、靴箱に靴を入れて、クロックスに履き替えていただきます。受付と消毒のあとに注意事項をご説明します。たとえば“大声は出さない”“無理に触らない”など、マーモットが安心できるようなルールを守っていただいていますね」



マーモットたちが暮らす空間は、もともとコンクリートのスケルトン状態から始まり、内装のレイアウトからデザインまで、マーモットが快適に暮らせる空間を考えて作られたそうです。日差しがよく入り、風がよく通るため、空間自体がとても心地よく感じられます。
「この場所を見つけたときは本当に運命だと思いました。日当たりが良くて、換気もできて、広さもあって……。ここならマーモットたちがのびのび暮らせると思ったんです」

入室後は、自由に動いて観察できるスタイル。座布団や椅子が複数用意されていて、床に座って目線を合わせてみたり、立って上から全体を眺めてみたりと、楽しみ方はさまざまです。 キャットタワーのてっぺんから周囲を見下ろしている子や、ホイールをくるくる回している子の姿も見られました。(取材時はアルプスマーモットがいましたが、オープン後は基本的にヒマラヤマーモットが見られるそうです)


「マーモットって、人の表情や声のトーンをすごくよく見ている動物なんですよ。だから写真も意外と撮りやすいんですよね。いけないことをした時も、“ダメだよ”って優しく言うと、なんとなく察してくれることもあるんです。匂いも気にならないですし、トイレも覚えてくれるので、初めての方でも安心して過ごしていただけると思います」

“住民紹介”で個性を知ると、マモ村がもっと楽しくなる
現在マーモット村には10匹ほどのマーモットが在籍しており、その日ごとにローテーションで表に出るマーモットを決めているとのこと。常時5匹程度が表に出ており、動物看護師が毎朝体調をチェックしたうえで、その日の「お当番マーモット」を決めているそうです。
「体調によってはお休みする子もいるので、その日いる子たちをじっくり観察してもらえたらと思います。中にはずっと元気な子もいれば、一日中ゆったりしてる子もいて、寝相なんかも個性があって面白いんですよ。ぜひ“推しマーモット”を見つけてみてください」


各マーモットには名前とプロフィールがあり、施設内のパネルには「住民紹介」として誕生日や性格が掲載されています。ちなみに、取材時に出会った“キャラメル”は、淡いベージュの毛並みで人の顔をじっと見てくるのが特徴的。一方、“コロネ”はチョココロネみたいなブラウンが濃いめの毛の子で、他の住民にも人にも優しい子だそうです。

何度か通って観察していくことで、より深く個体ごとの変化に気づける楽しみもあります。
「今は小柄なマーモットが多くて、体重も2キロ台から4キロ台の子が中心です。ヒマラヤマーモットだと6〜8キロまで大きくなることもあります。ただ、毛がこれから冬毛から夏毛に変わる時期なので、ちょっとスリムになって見えるかもしれません(笑)。通ってもらう中で、そうした変化も感じてもらえると嬉しいです」
見られたらラッキー!? “ギュイーン”や立ち姿も要チェック
現在、マーモット村では、マーモットたちの健康と安全を考慮し、ふれあい体験は行っていません。それでも、ほぼ同じ空間で彼らを間近に観察できるこの施設では、“見るだけ”でも十分すぎるほど魅力的な瞬間が待っています。

たとえば、マーモット同士がじゃれ合うように体を押し合う「ギュイーン」と呼ばれる行動。マーモット同士で行われる模擬戦闘のことで、見られるのはごく限られたタイミングだけです。
「多いときで1日に4〜5回くらいですかね。でも、ギュイーンするかどうかは完全にその子たちの気分次第。お互いのタイミングが合えば……なんです。見られたらかなりラッキーですよ」


また、2本足でぴたりと立ち上がってごはんを食べる姿も、いかにも“マーモットらしい”瞬間。 この立ち姿は、おやつやごはんをあげるときに見られる確率がぐんと上がるそうです。
「餌やりのとき、自然と立ってくれる子が多いので、写真も撮りやすいと思います。あのポーズはほんとに可愛いんですよね」

見た目はおっとりしているのに、実はジャンプ力もなかなかで、80センチの柵を軽々と飛び越える子もいるのだとか。
「さすがにこの高さなら大丈夫かなって思ってたんですけど……(笑)。マーモットって、見た目以上に活発なんです。そのギャップもぜひ楽しんでいただきたいです」

毎月通いたくなる、お土産&限定グッズの数々
マーモット村では、60分コースを利用するとお土産ももらえます(※20分の「ふらっとプラン」にはお土産は付きません)。
マーモット村特製のクリアファイルに、限定アイテムが入っているのでお楽しみに。そのほかオリジナルラベルのミネラルウォーターも入店時にもらえます。


マーモット村内のグッズコーナーにはステッカーやドクターマーモットさんのTシャツ、マグカップ、キャンドルなど、ラインナップはかなり本格的。
海外の作家さんとコラボしたグッズも並んでいて、「これ、ここでしか買えないの!?」とテンションが上がること間違いなし。推しのマーモットと一緒に写真を撮りたくなるような、かわいさ満点のアイテムが揃っています。



月ごとにイベントや装飾が変わるのも、マーモット村の楽しみのひとつ。「ギュイーンの日」や「誕生日のお祝い」などが企画されていて、今後も季節に合わせた特別展示や限定グッズ、企画展などを予定しているそうです。
「マーモットの口元を切り抜いて“これ誰でしょう?”っていうクイズ企画もやろうかなと(笑)。ちょっとマニアックだけど、通っていると見分けがついてくるようになるので、みんなで楽しめたらいいですよね」
「家族として迎えたい」方へ。まずはじっくりご相談を
実は今井さんご自身も、マーモットと暮らしているひとり。
マーモット村を運営するマーモット株式会社には、「家族として迎えたい」と考えている方のための飼育相談窓口も用意されています。

とはいえ、マーモットはとても繊細で個性豊かな動物。だからこそ、譲渡は“誰にでも”ではなく、「この子が安心して暮らせる環境かどうか」を一緒に考えるところから始まります。
「まずは飼育マニュアルをお読みいただいて、“ご自宅で本当に迎えられるかどうか”をゆっくり考えていただくことから始めています。マーモットは昼行性で、よく動き回るので、日中に遊べるスペースや時間があるかが大事なんです」
たとえば、壁を掘ってしまったり、日光浴や運動が必要になったりと、見た目の可愛さからは想像しにくいけれど、暮らしていくには備えておきたいポイントもあります。

「お仕事や生活リズムなども少し詳しく伺いながら、『この方なら安心してお任せできる』と思える環境の方にお繋ぎしています。途中で『やっぱり難しかった』となってしまうのは、マーモットにとってもご本人にとってもつらいことですので……。だからこそ、“この方なら大丈夫”と思える場合には、しっかりとご案内できる体制を整えています」
「好き」が深まる、唯一無二の“マーモット時間”を。
マーモット村は、日常の喧騒を離れ、マーモットたちの自然な暮らしにそっと寄り添える特別な空間です。設備やルールをはじめ、マーモットファーストの視点で丁寧に設計された空間づくりが印象的でした。
スタッフの細やかな配慮も、マーモット村の大きな魅力のひとつです。

マーモットについてもっと知りたくなるような工夫が随所に散りばめられていて、マーモットたちにとっても、訪れる人にとっても、穏やかで心地よい時間が流れています。住民たちの個性を知ってから観察すると、仕草や行動に“その子らしさ”が感じられて、つい目で追いたくなってしまいます。
ぜひ現地で、自分だけの“推しマーモット”を見つけてみてください!
「マーモット村」店舗情報

店舗名:マーモットカフェ「マーモット村」
所在地:東京都中野区野方4-46-10
公式ホームページ:https://mamomura.com/
営業時間:10時00分〜18時00分(うち12時〜13時はマーモットの休憩時間)
料金システム:1,500円〜2,800円
アクセス:西武新宿線「野方駅」から500m(新宿から野方駅まで西武新宿線で14分)
JR中央線「高円寺駅」から最寄りバス停までバスで4分
JR中央線「中野駅」から最寄りバス停までバスで7分
ドクターマーモットさんが語る、マーモットとの暮らし
ヒマラヤマーモットの輸入に成功したドクターマーモットさんに、マーモットとの暮らしや、輸入成功までの道のりなどをたっぷりと聞いてきました。マーモットの写真も撮り下ろしでたっぷりと掲載。詳しくは5月24日発売『Minimaマガジン』“珍”な仲間たち特集号にてご覧ください!
