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チンチラの種類12選!毛の色や値段を徹底解説

チンチラの種類12選!毛の色や値段を徹底解説

チンチラを迎えたいと考えたとき、まず気になるのが「どんな種類がいるの?」という点ではないでしょうか。

チンチラは見た目に大きな個体差があり、毛色や被毛のタイプによって印象がガラリと変わります。

この記事では、人気の毛色12種類に加えて、珍しい品種や遺伝に関する基本知識まで、チンチラの種類選びに役立つ情報をまとめてご紹介します。

チンチラってどんな動物?種類を知る前に押さえておきたい基本

チンチラ

チンチラは南米アンデス山脈の標高3,000~5,000メートルという高地に生息する小動物です。岩場の多い乾燥した環境で暮らしており、昼間は岩陰で休み、夜になると活動を始める夜行性の動物として知られています。

ペットとして飼育されているチンチラの最大の特徴は、1つの毛穴から約50〜100本もの毛が生えているという驚異的な被毛の密度です。この密度の高い毛はとてもなめらかで、一度触れると忘れられない感触になっています。また、音に敏感で静かな動きをすることが多く、ぴょんぴょんと跳ねるように動きます。

チンチラには、グレー系からブラウン系、ホワイト系まで実に豊富な毛色のバリエーションがあります。さらに長毛種や巻き毛種といった特殊な品種も存在し、そのバリエーションの多さに驚く方も多いでしょう。これから、代表的な12種類の毛色と、ちょっと珍しい品種について詳しくご紹介していきます。

【全12選】チンチラの毛色と種類を紹介

スタンダードグレー(ノーマル)

スタンダードグレーは、野生のチンチラに最も近い基本的な毛色です。背中は青みがかった美しい灰色で、お腹は真っ白という明確なコントラストが特徴的です。

この毛色は最も流通量が多く、価格も3~5万円程度と他の毛色に比べて手に入れやすくなっています。初めてチンチラを飼う方にとっても、健康的で丈夫な個体が多いため、飼育しやすい種類といえます。

バイオレット

バイオレットは、その名の通りほんのりと紫がかった神秘的な毛色が特徴です。光の当たり方によって紫色の濃淡が変化し、見る角度によって異なる表情を見せてくれます。スタンダードグレーと比べると、全体的に青みが強い見た目になります。

国内での流通量は少なく、希少性が高いため価格は8~15万円程度になることが多いです。その美しい色味から、根強い人気を誇っています。

サファイア

サファイアは、淡い青みを帯びた優しいグレーが特徴的な毛色です。バイオレットよりも青みが控えめで、パステルカラーのような柔らかい色合いが魅力となっています。光沢のある被毛は、まるで宝石のサファイアを思わせる輝きを放ちます。

落ち着いた印象を与えるこの毛色は、5~8万円程度で取引されることが多く、バイオレットほどではありませんが、やや希少な部類に入ります。優しい色合いを好む方に人気があります。

ベージュ

ベージュは、明るく温かみのある茶系カラーです。全体的にクリーム色に近い淡い茶色で統一されており、黒い瞳とのコントラストが印象的です。シンプルながらも上品な雰囲気を醸し出しています。

国内でも比較的流通しており、価格は4~7万円程度となっています。

シナモン

シナモンは、ベージュによく似た淡い茶色の毛色ですが、最大の違いは目の色にあります。ベージュが黒目なのに対し、シナモンは赤みがかった目(ルビーアイ)を持っているのが特徴です。この目の色により、全体的により温かみのある印象を与えます。

毛色自体はベージュとほぼ同じですが、赤い目の遺伝子を持つため、やや希少性が高く、価格は5~8万円程度になることが多いです。

ホワイト

ホワイトは、全身が純白の美しい毛色です。一般的なホワイトチンチラは黒い瞳を持ち、雪のような白い被毛とのコントラストが際立ちます。清潔感があり、明るい印象を与えるため、白い動物が好きな方に特に人気があります。

ただし、完全に真っ白な個体は少なく、耳の先端や背中にうっすらとグレーが入ることもあります。価格は6~10万円程度で、純白に近いほど高値で取引される傾向があります。

アルビノ(ルビーホワイト)

アルビノは、全身が白く、目が赤色(ルビーアイ)という特徴を持つ種類です。色素が非常に少ないタイプで、皮膚もピンク色をしています。神秘的な雰囲気があり、まるで妖精のような愛らしさがあります。

ホワイトとの違いは目の色だけでなく、より繊細な体質を持つことが多い点です。希少性が高く、価格は8~12万円程度となっています。

ホワイトモザイク(パイド)

ホワイトモザイクは、白地にグレーや黒の模様が不規則に入る個性的な毛色です。その独特の模様は1匹として同じパターンが存在しません。顔や背中、しっぽなど、模様の出方は個体によってまったく異なります。

この世界に1匹だけの模様という特別感から、コレクターにも人気が高く、価格は7~12万円程度になることが多いです。模様の美しさや希少性によって価格が大きく変動する毛色でもあります。

ブラックベルベット

ブラックベルベットは、背中が漆黒で、お腹は純白という明確なツートンカラーが特徴です。その名の通り、ベルベットのような光沢のある被毛を持ち、高級感のある雰囲気を醸し出します。黒い部分は光を当てると深い青みを帯びて見えることもあります。

その美しさから人気は高く、価格は6~10万円程度で取引されています。

ブラックエボニー

ブラックエボニーは、全身が黒に近い濃い色で統一されている毛色です。ブラックベルベットと違い、お腹まで黒い個体が多く、まるで小さな黒ヒョウのような印象を与えます。光沢のある被毛は、角度によって濃淡が変化し、奥深い美しさがあります。

完全に真っ黒な個体は少なく、うっすらとグレーが混じることもありますが、それもまた個性として愛されています。希少性が高く、価格は8~15万円程度になることが多いです。

ブラウンエボニー

ブラウンエボニーは、濃い茶色で全身が統一された毛色です。ブラックエボニーよりもやわらかい色味で、チョコレートのような温かみのある印象を与えます。光の当たり方によって、赤みがかって見えたり、深い茶色に見えたりと、表情豊かな毛色です。

ブラックエボニーと同様にお腹まで同じ色で統一されており、まとまりのある美しさが特徴です。国内での流通は少なく、価格は7~12万円程度となっています。

ブラックパール

ブラックパールは、白と黒のコントラストが美しい珍しい毛色です。真珠のような光沢を持つ白い被毛に、黒い模様が入る個体や、逆に黒地に白い模様が入る個体など、バリエーションも豊富です。名前の通り、黒真珠を思わせる高級感があります。

国内では非常に入手が困難で、価格も10~20万円以上になることが多い希少種です。

ちょっと特別?珍しいチンチラの品種2つ

アンゴラチンチラ(長毛種)

アンゴラチンチラは、通常の2~3倍もの長さの被毛を持つ特殊な品種です。全体的にふわふわとしたボリューム感があり、まるで動くぬいぐるみのような愛らしさがあります。特に耳の周りやしっぽの毛が長く、優雅な印象を与えます。

ただし、この長い毛は毛玉になりやすいという特徴があり、こまめなブラッシングが必要になります。また、毛を飲み込んでしまう毛球症のリスクも高いため、日常的なケアは欠かせません。国内での流通は極めて少なく、価格は15~30万円以上になることもあります。

テディチンチラ(巻き毛種)

テディチンチラは、くるくると巻いた毛を持つ珍しい品種です。まるでテディベアのような見た目から、この名前が付けられました。巻き毛の度合いは個体によって異なり、ゆるやかなウェーブから、しっかりとしたカールまでさまざまです。

毛の構造が通常のチンチラとは異なるため、触り心地も独特で、ふわふわというよりもモコモコとした感触があります。巻き毛のため、砂浴びの後は毛に砂が残りやすく、こまめなケアが必要です。国内では非常に珍しく、価格は20~40万円以上になることもある超希少種です。

交配はカラーごとの遺伝子に注意が必要

白いチンチラ

チンチラの毛色の中には、「致死遺伝子」と呼ばれる特殊な遺伝子を持つものがあります。代表的なものは、ホワイト系やベルベット系の毛色です。これらの遺伝子を持つ個体同士を交配させると、胎児の段階で成長が止まってしまったり、生まれても長く生きられない子どもが生まれる可能性があります。

たとえば、ホワイト同士やベルベット同士の交配は避けるべきとされています。これは、同じ致死遺伝子を2つ受け継いでしまうと、生存が困難になるためです。一般の飼い主さんが繁殖を考える場合は、このような遺伝的なリスクを十分に理解しておく必要があります。

まとめ

グレーのチンチラ

チンチラには実に多彩な毛色と品種が存在します。それぞれに異なる魅力があり、見た目の美しさだけでなく、性格や飼育のしやすさにも個性があります。

購入を検討する際は、信頼できるペットショップやブリーダーを選ぶことが何より重要です。アフターケアも充実している、そんな場所から迎えることで、安心して飼育をスタートできるでしょう。

記事の執筆者

Minima編集部

小動物のかわいさと、ペットとしてお迎えするときに知っておきたい情報を、Minima編集部がお届け。

おうちでの豊かでしあわせな暮らしをサポートします。

なお編集部のペットはクレステッドモルモット。実体験に基づいた、確かな情報をお伝えしていきます。

本記事に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。

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