結論からお伝えすると、うさぎにキャベツを与えても問題ありません。キャベツはうさぎが食べられる野菜のひとつであり、多くのうさぎが喜んで食べてくれます。スーパーで手軽に手に入る身近な野菜なので、飼い主さんにとっても取り入れやすいおやつと言えるでしょう。
ただし、キャベツを与える際にはいくつか押さえておきたいポイントがあります。キャベツはお腹でガスが発生しやすい野菜とされており、適量を超えて与えてしまうとお腹を壊す原因になることがあるのです。
この記事では、うさぎにキャベツを与えるメリットから適量、注意点、起こりうるトラブルまで、詳しくお伝えしていきます。
うさぎがキャベツを食べるメリット

キャベツをおやつとして取り入れることには、いくつかの嬉しいメリットがあります。単に「食べられるから与える」のではなく、どんな良い点があるのかを知っておくと、より上手に活用できるようになります。
水分補給になる
キャベツの成分は約92〜93%が水分で構成されています。うさぎの1日の飲水量は体重1kgあたり50〜150mL程度が目安とされており、キャベツを食べることで自然な形で水分を摂取できるというメリットがあります。
特に夏場は脱水症状を起こしやすい季節ですから、水をあまり飲みたがらないうさぎにとって、キャベツは水分補給の助けになることがあります。
ただし、水分が多いということは、与えすぎるとお腹がゆるくなりやすいということでもあります。水分補給を目的に野菜を増やしすぎると軟便の原因になることもありますので、この点については後ほど詳しく触れていきますね。
ビタミンやミネラルが摂取できる
キャベツには、うさぎの健康維持に役立つビタミンCやビタミンK、葉酸、カルシウムなどが含まれています。ビタミンCは体の調子を整える働きがあり、カルシウムは骨を丈夫にしてくれます。
また、キャベツにはビタミンUという成分が含まれることでも知られています。胃腸の働きをサポートする成分として注目されており、うさぎの消化器系の健康にも良い影響が期待できるかもしれません。
もちろん、キャベツだけでうさぎに必要な栄養をすべて賄えるわけではありません。あくまで主食の牧草やペレットで基本的な栄養を摂りつつ、キャベツはプラスアルファとして活用するのがおすすめです。
食欲がないときの強い味方
うさぎは消化器系が繊細な動物で、常に腸を動かしていないと消化器うっ滞(毛球症) などを起こしてしまうリスクがあります。体調が優れないときや食欲が落ちているときは、何とか食べ物を口にしてもらいたいところです。
そんなとき、キャベツのような嗜好性の高い野菜は心強い味方になります。牧草やペレットには見向きもしないうさぎでも、好きな野菜なら食べてくれることが多いのです。食欲がないときにキャベツを少し差し出してみると、口をつけてくれることがあります。
もちろん、食欲不振が続く場合は獣医師への相談が必要ですが、一時的に食欲が落ちているときの「つなぎ」として、キャベツを活用できることを覚えておくと安心です。
うさぎにキャベツを与えるときの適量

キャベツはうさぎに与えて良い野菜ではありますが、好きなだけ食べさせて良いわけではありません。ここでは、具体的な目安と与える頻度について解説していきます。
まずは少量から始める
キャベツはガスが出やすい野菜でもあるため、少量を「たまに」与えるのが基本です。初めてキャベツを与える場合は、まずひと口分程度から試してみましょう。小さくちぎった葉を1〜2枚程度渡して、うさぎの様子を観察します。
翌日の便の状態をチェックして、軟便や下痢が見られなければ、少しずつ量を増やしていくことができます。逆に、お腹の調子が悪くなるようであれば、キャベツを与えるのは一度やめて様子を見てください。
うさぎによって体質は異なりますから、「うちの子にはどのくらいの量が合っているか」を見極めていくことが大切です。餌入れにキャベツを入れて「いつでも食べられる状態」にしておくのは避け、その都度、少量をちぎって手渡しで与えるのがおすすめです。
与える頻度は週に1〜2回程度
キャベツは毎日欠かさず与える必要はありません。むしろ、毎日続けて与えるのは控えたほうが良いでしょう。キャベツはお腹でガスが発生しやすい野菜とも言われており、継続的に与え続けることで消化器系に負担がかかる可能性があります。
頻度としては、週に1〜2回程度から始めて、うさぎの体調を見ながら調整していくのがおすすめです。今日はキャベツを与えたら、翌日は小松菜や大葉など別の野菜を与えるという形でローテーションを組むと、栄養バランスも取りやすくなりますし、うさぎにとっても食事の楽しみが増えます。
うさぎの体調や便の状態を見ながら、頻度を調整していくのがベストです。
キャベツを与えるときに気をつけたいこと

キャベツは基本的にうさぎに与えて問題のない野菜ですが、いくつかの注意点を守らないと体調を崩してしまうことがあります。ここでは、キャベツを与える際に気をつけたいポイントを具体的にお伝えします。
芯や硬い部分は避けて葉の柔らかい部分を
キャベツを与えるときは、芯や葉脈の硬い部分は避けて、葉の柔らかい部分を中心に与えるのがおすすめです。芯や硬い部分にはガスを発生させやすい成分が多く含まれていると言われており、うさぎのお腹が張ってしまったり、うっ滞につながったりするリスクがあるためです。
もちろん、うさぎの個体差や与える量によっても影響は変わってきますが、最初のうちは葉の柔らかい部分から試すのが安心です。特にキャベツが好きなうさぎは、芯もバリバリ食べてしまうことがありますから、うさぎに渡す前に飼い主さんの手で硬い部分を取り除いておくと良いでしょう。
芯は人間の料理に使うようにして、うさぎには柔らかい葉の部分をあげてくださいね。
冷たいまま与えない
キャベツを冷蔵庫で保存している方がほとんどだと思いますが、冷えたままのキャベツをそのまま与えるのは避けましょう。冷たい食べ物はうさぎの胃や腸といった消化器官に負担をかけてしまいます。
キャベツを与える際は、冷蔵庫から出して常温に戻してから渡すようにしてください。室温で15〜20分ほど置いておけば、うさぎの体に優しい温度になります。ちょっとしたひと手間ですが、このひと工夫でお腹のトラブルを防ぐことができます。
調理中にキャベツを使うタイミングでうさぎにもおすそ分けするときは、冷蔵庫から出した直後ではなく、少し時間を置いてから渡すよう心がけてみてください。
新鮮なものを選ぶ
キャベツに限った話ではありませんが、傷んだ野菜をうさぎに与えてはいけません。変色していたり、しなびていたり、カビが生えていたりするキャベツは、うさぎの体調不良の原因になります。
与える前に葉の状態をよく確認し、新鮮でみずみずしい部分を選んであげてください。また、キャベツは傷みやすい野菜でもあるので、うさぎに与えた後に食べ残しがあれば30分程度を目安に取り除くようにしましょう。特に気温が高い時期は傷みが早いので、夜に与えた場合は朝には必ず回収することをおすすめします。
与える前には水でよく洗うことも忘れずに。農薬や汚れを落としてから、清潔な状態で与えてあげてくださいね。
与えすぎに注意
何度もお伝えしている通り、キャベツは与えすぎると逆効果になってしまいます。うさぎが欲しがるからといって、際限なく与えてしまうのはNGです。
うさぎは好きなものから先に食べる習性があり、キャベツのようなおいしいおやつを与えすぎると、主食の牧草やペレットを食べなくなってしまうことがあります。牧草にはうさぎの健康に欠かせない食物繊維がたっぷり含まれているのに対し、キャベツに含まれる食物繊維は100gあたり約1.8gとそこまで多くありません。
キャベツだけでお腹を満たしてしまうと、必要な栄養素が不足してしまう可能性があります。あくまでおやつとして、主食を邪魔しない程度の量にとどめておきましょう。
キャベツの与えすぎで起こりうるトラブル

適量を守らずにキャベツを与え続けると、うさぎの体にさまざまなトラブルが起こることがあります。どんな問題が生じる可能性があるのかを知っておくことで、予防意識を高めることができます。
下痢・軟便
キャベツは約92〜93%が水分の野菜です。水分補給になるというメリットがある反面、与えすぎるとお腹がゆるくなってしまうことがあります。
うさぎの便が普段よりも柔らかくなったり、下痢気味になったりした場合は、キャベツの量を減らすか、一度与えるのをやめて様子を見ましょう。便の状態はうさぎの健康状態を知るうえで大切なバロメーターですから、日頃からチェックする習慣をつけておくと安心です。
また、うさぎによっては体質的にキャベツが合わないケースもあります。初めてキャベツを与えるときはごく少量から試して、便の状態や体調に変化がないかを確認してから量を増やしていくようにしましょう。
うっ滞
うっ滞とは、消化管の動きが低下してしまう状態のことで、うさぎにとっては命に関わることもある深刻なトラブルです。お腹にガスがたまったり、食べ物が消化管内で停滞したりすることで発症します。
キャベツはお腹でガスを発生させやすい野菜とされており、特に芯や硬い部分に原因となる成分が多いと言われています。キャベツの与えすぎや芯を食べさせてしまうことで、うっ滞を引き起こすリスクが高まる可能性があるのです。
うさぎがうずくまって動かなくなったり、便が小さくなったり出なくなったりしたら要注意。普段と様子が違うと感じたら、早めに動物病院を受診するようにしてください。うっ滞は進行が早いこともあるため、異変に気づいたらすぐに対応することが大切です。
牧草を食べなくなる
キャベツはうさぎにとっておいしい食べ物であり、嗜好性が高いのが特徴です。これは食欲がないときに役立つメリットでもありますが、裏を返せば「おいしいものばかり欲しがるようになる」というデメリットにもなり得ます。
キャベツを日常的にたくさん与えていると、うさぎは「もっとキャベツが欲しい」と牧草に見向きもしなくなってしまうことがあります。牧草はうさぎの歯の伸びすぎを防いだり、消化器系の健康を維持したりするために欠かせない主食です。
牧草を食べなくなると、歯のトラブルや消化器系の問題など、さまざまな健康リスクにつながります。「キャベツはごほうび」 という位置づけを忘れずに、主食をしっかり食べさせることを優先しましょう。
まとめ
うさぎにキャベツを与えることは基本的に問題ありませんが、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
キャベツは水分が豊富で、ビタミンやミネラルも含まれているため、適量を守って与えればうさぎの健康管理やコミュニケーションに役立ちます。特に食欲が落ちているときに野菜を口にしてくれるのは、飼い主としても安心材料になりますよね。
一方で、キャベツはガスが発生しやすい野菜でもあるため、芯や硬い部分は避けて葉の柔らかい部分を中心に与えるのがおすすめです。また、冷蔵庫から出したばかりの冷たいキャベツは消化器官に負担をかけるので、常温に戻してから渡すことも忘れずに。
うさぎの様子や便の状態を観察しながら、その子に合った量と頻度を見つけていってください。キャベツはスーパーで手軽に買える身近な野菜だからこそ、上手に活用してうさぎとの暮らしをより豊かなものにしていきましょう。