「ハムスターにチーズをあげてみたいけど、本当に大丈夫なのかな?」と気になっている飼い主さんは多いのではないでしょうか。アニメや漫画ではネズミがチーズを食べているシーンをよく見かけますし、ハムスターもネズミの仲間ですから、チーズが好きなのでは?と思うのは自然なことです。
結論からお伝えすると、小動物用に作られた専用のチーズならば与えることは可能です。人間用のチーズをそのままあげるのは絶対にNGです。
この記事では、ハムスターにチーズを与える際の適切な量や頻度、選び方のポイント、そして注意すべき点について詳しくお伝えしていきます。
ハムスターはチーズが好き?そもそも食べられるの?

ネズミ=チーズ好きのイメージは本当か
「トムとジェリー」をはじめとするアニメの影響で、ネズミといえばチーズというイメージが定着していますよね。では、ネズミの仲間であるハムスターも、実際にチーズが好きなのでしょうか。
ハムスターは草食に近い雑食性の動物で、野生では植物の種子や葉っぱ、茎などを主に食べています。ただ、動物性たんぱく質を補給するために昆虫を食べることもあり、飼い主さんが与えた食べ物には基本的に興味を示す傾向があります。
チーズは動物性たんぱく質を豊富に含み、脂質も多いため嗜好性が高く、多くのハムスターが喜んで食べる食材と言えます。両手でチーズを持ってもぐもぐと食べる姿はとても愛らしく、SNSでも人気の光景です。
個体差があることを知っておこう
ただし、すべてのハムスターがチーズを好むわけではありません。好き嫌いには個体差があり、チーズを見せても全く興味を示さない子もいます。
初めてチーズを与えるときは、ほんの少量を差し出して様子を見てみましょう。夢中でかぶりつく子もいれば、匂いを嗅いだだけでプイッとそっぽを向く子もいます。もしあまり興味を示さないようであれば、無理に食べさせる必要はありません。チーズ以外にも、ゆで卵の黄身や煮干しなど、動物性たんぱく質を補給できる食材はほかにもあります。
人間用のチーズをあげてはいけない理由

塩分が多すぎてハムスターの体に負担がかかる
スーパーで売っているプロセスチーズやスライスチーズを、そのままハムスターにあげようと考えている方もいるかもしれません。しかし、人間用のチーズをハムスターに与えるのはNGです。
その最大の理由は塩分にあります。チーズは製造過程で塩を使って熟成させるため、意外と多くの塩分が含まれています。人間用のチーズに含まれる塩分は、100gあたり約1〜3.8gにもなります。
体の小さなハムスターにとって、この塩分量は多すぎます。塩分を過剰に摂取すると、心臓や肝臓、腎臓といった内臓に大きな負担がかかり、病気を引き起こしたり寿命を縮めたりする原因になりかねません。
犬猫用のチーズも避けた方が無難
「ペット用なら大丈夫では?」と思って、犬や猫用のチーズを与えようとする方もいますが、これもおすすめできません。
犬や猫はハムスターと比べて体が大きいため、同じペット用でも許容できる塩分量が異なります。また、犬猫用のチーズはカルシウムが強化されているものが多いのも問題です。ハムスターはカルシウムの摂りすぎで尿路結石になりやすい体質を持っているため、カルシウム強化タイプは避けるべきです。
無塩と表示されていても、ほかの成分バランスがハムスターに合っているとは限りません。必ず小動物用・ハムスター用と明記されたチーズを選ぶようにしましょう。
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ハムスターにチーズを与える際の適量と頻度
1回に与える量は1〜2gが目安
ハムスターにチーズを与えるときは、1回あたり1〜2g程度を目安にしましょう。小動物用のチーズであれば、あらかじめ小さくカットされているものが多いので、その1かけらを与えるイメージです。サイズでいうと、5mm〜1cm角くらいが適切な大きさになります。
「たった1gなんて少なすぎない?」と思うかもしれませんが、ハムスターの体の大きさを考えると、これでも十分な量です。チーズは100gあたり約270〜450kcalと高カロリーな食品ですから、1gでも約3〜4kcalのエネルギーを摂取することになります。
ハムスターが1日にペレットから摂取するカロリーは約17kcal程度と言われていますので、チーズ1gでもおやつとしては十分すぎるほど。エサ箱にどさっと入れるのは絶対にNGで、少量を手渡しで与えるのがポイントです。
頻度は週1〜2回程度に抑える
チーズを与える頻度は、多くても週に1〜2回程度にとどめておきましょう。毎日与え続けると、カロリーオーバーで肥満になったり、後述する尿路結石のリスクが高まったりする可能性があります。
3日〜1週間に1回くらいの間隔で、特別なおやつとして与えるのがちょうど良いでしょう。ハムスターの主食はあくまでもペレットですから、チーズはおやつという位置づけで考えてください。
お迎えしたばかりの子に慣れてもらうために毎日少量ずつ与える期間を設けるのは構いませんが、ある程度懐いてきたら頻度を減らしていくことをおすすめします。
チーズの与えすぎで起こりうる健康リスク
肥満になりやすい
チーズを与えすぎた場合に最も心配されるのが肥満です。チーズは脂質が約30%と高く、カロリーも高い食品ですから、食べすぎればあっという間に太ってしまいます。
ハムスターは好きなものを際限なく食べてしまう傾向があり、飼い主さんが量を管理しないと食べすぎてしまいます。また、おいしいものをもらえると学習すると、おねだりするような仕草を見せることもありますが、かわいいからといって毎回応じていては健康を害してしまいます。
肥満は心臓や肝臓への負担を増やし、さまざまな病気のリスクを高めます。ハムスターの健康寿命を延ばすためにも、おやつの量は飼い主さんがしっかりコントロールすることが大切です。
尿路結石のリスクが高まる
チーズに豊富に含まれるカルシウムは、摂りすぎると尿路結石の原因になることがあります。
ハムスターはもともと乾燥地帯に生息していた動物で、少ない水分で生きられるように尿が濃く、カルシウム成分を多く含んでいます。そのため、もともと尿路結石ができやすい体質を持っているのです。
尿路結石ができると、おしっこが出にくくなったり、血尿が出たりといった症状が現れます。結石が尿道を塞いでしまうと尿毒症になり、命に関わることもある怖い病気です。
チーズだけでなく、煮干しや小松菜といったカルシウムの多い食材と同じ日にまとめて与えることは避け、カルシウムの総摂取量を意識しながらおやつを選ぶようにしましょう。
まとめ
ハムスターにチーズを与えることは可能ですが、人間用のチーズは塩分が多すぎるため、必ず小動物用のチーズを選ぶことが基本です。1回に与える量は1〜2g程度、頻度は週に1〜2回までを目安にし、おやつとして楽しむ程度にとどめておきましょう。
チーズには動物性たんぱく質やカルシウム、ビタミン類が含まれており、成長期や回復期のハムスターにとっては栄養補給に役立つ食材です。ただし、与えすぎると肥満や尿路結石といった健康リスクにつながるため、量の管理は飼い主さんの責任です。
チーズを両手で持ってもぐもぐと食べる姿はとても愛らしく、飼い主さんにとっても癒しの時間になるはず。適切な量と頻度を守りながら、ハムスターとのおやつタイムを楽しんでくださいね。