ハムスターを飼い始めたものの、手を噛まれてしまって困っている方は少なくありません。結論からお伝えすると、ハムスターが噛むのには必ず理由があり、その原因を理解して適切に対処すれば噛み癖は改善できます。
この記事では、ハムスターが噛む理由を詳しく解説するとともに、噛まれたときの対処法や噛み癖を直すための具体的な方法をお伝えします。

ハムスターを飼い始めたものの、手を噛まれてしまって困っている方は少なくありません。結論からお伝えすると、ハムスターが噛むのには必ず理由があり、その原因を理解して適切に対処すれば噛み癖は改善できます。
この記事では、ハムスターが噛む理由を詳しく解説するとともに、噛まれたときの対処法や噛み癖を直すための具体的な方法をお伝えします。


ハムスターが飼い主の手を噛んでしまう背景には、さまざまな原因が潜んでいます。ハムスターは本来臆病な生き物であり、噛むという行為は多くの場合「自分の身を守るため」の防衛本能から来ています。
まずは、なぜハムスターが噛んでしまうのか、その理由を正しく理解することが解決への第一歩です。
ハムスターが噛む最も多い原因は、恐怖やストレスです。ハムスターは自然界では捕食される側の動物であるため、上から急に手を伸ばされたり、大きな音を立てられたりすると、本能的に「襲われる」と感じてしまいます。
特にお迎えしたばかりのハムスターは、新しい環境に慣れておらず常に緊張状態にあります。この時期に無理に触ろうとすると、恐怖から噛みついてしまうことが多いです。また、寝ているところを起こされたり、食事中に手を出されたりした場合も、びっくりして反射的に噛んでしまうことがあります。
ハムスターにとって「安心できる環境」が整っていないと、慢性的なストレス状態となり、噛み癖が定着してしまう可能性もあります。ケージの置き場所が騒がしい場所だったり、他のペットの気配が常にあったりする環境では、ハムスターは落ち着いて過ごすことができません。
意外と多いのが、飼い主の手を食べ物だと勘違いして噛んでしまうケースです。ハムスターは視力があまり良くない代わりに、嗅覚がとても発達しています。そのため、手に食べ物のにおいが残っていると、「これは食べ物だ」と判断して噛みついてしまうことがあります。
特に、おやつを手から直接あげた直後や、料理をした後などは要注意です。果物や野菜、ひまわりの種などのにおいが手についていると、ハムスターは食べ物だと思って噛んでしまいます。
この場合の噛み方は、恐怖からくる攻撃的な噛み方とは異なり、「甘噛み」程度であることも多いですが、それでも小さな歯で噛まれると痛みを感じることがあります。
ハムスターは縄張り意識が強い動物です。特にゴールデンハムスターなどの大型種は、自分のテリトリーを守ろうとする意識が強く、ケージ内に手を入れると「侵入者が来た」と認識して攻撃してくることがあります。
縄張り意識からくる噛み方は、かなり強く本気で噛んでくることが多いです。ケージの掃除をしようとしたときに噛まれた経験がある方も多いのではないでしょうか。これは、ハムスターにとってケージ全体が自分の縄張りであり、そこに手を入れてくる存在を排除しようとする本能的な行動なのです。
また、発情期にはさらに縄張り意識が高まり、普段は噛まないハムスターでも攻撃的になることがあります。
普段は噛まないハムスターが急に噛むようになった場合は、体調不良を疑う必要があります。ハムスターは病気や怪我で痛みを感じていると、触られることを極端に嫌がり、防衛のために噛んでしまうことがあります。
ハムスターは体調が悪くても弱っている姿を見せないようにする習性があるため、噛むようになったことが体調不良のサインである可能性もあります。噛む以外にも、食欲の低下、動きが鈍くなった、毛並みが悪くなったなどの変化がないか、よく観察してみてください。もし気になる症状があれば、早めに動物病院を受診することをおすすめします。

ハムスターに噛まれたとき、どのように対処するかによって、その後の関係性が大きく変わってきます。正しい対処法を知っておくことで、ハムスターとの信頼関係を壊さずに済みます。
ハムスターに噛まれたとき、最もやってはいけないのは大声を出したり、手を振り払ったりすることです。痛みで反射的に「痛い!」と叫んでしまいがちですが、この大きな声がハムスターにとっては恐怖の対象となります。
また、噛まれた手を激しく振って払い落とそうとすると、ハムスターが吹き飛ばされて怪我をしてしまう危険性があります。さらに、ハムスターは「噛んだら怖いことが起きた」と学習してしまい、次回以降も恐怖から噛む可能性が高くなってしまいます。
噛まれても、できるだけ冷静に対処することが大切です。深呼吸をして、ゆっくりと手を引くようにしましょう。
ハムスターに噛まれたときは、じっとしてハムスターが自分から離れるのを待つのがベストな対処法です。ハムスターは噛みついた状態をずっと維持することはなく、しばらくすると自分から口を離します。
この「じっと待つ」という行動は、ハムスターに「この手は危険ではない」ということを学習させる効果があります。噛んでも何も起きないとわかれば、ハムスターは徐々に「噛んでも意味がない」と理解し、噛む頻度が減っていきます。
ただし、血が出るほど強く噛まれている場合は、無理にじっとしている必要はありません。その場合は、ゆっくりと手を引いてハムスターを安全な場所に置いてから、傷の手当てをしましょう。
ハムスターに噛まれて出血した場合は、傷口をしっかり洗浄して消毒することが大切です。まず、流水で傷口を5分以上丁寧に洗い流します。ハムスターの口内には細菌がいるため、洗浄を怠ると感染症のリスクがあります。
洗浄後は消毒液で消毒し、清潔な絆創膏やガーゼで覆っておきましょう。傷が深い場合や、腫れ・熱感・膿などの症状が出た場合は、速やかに病院を受診してください。

ハムスターの噛み癖は、根気強く接することで改善できます。焦らずにハムスターのペースに合わせて信頼関係を築いていくことが、噛み癖を直す最も確実な方法です。
噛み癖を直すためには、まずハムスターが安心して過ごせる環境を整えることから始めましょう。ケージは静かで直射日光の当たらない場所に設置し、テレビやオーディオ機器の近くは避けてください。
ケージ内には十分な床材を敷き、ハムスターが潜って隠れられるようにします。巣箱も必ず用意し、ハムスターが安心して休める場所を確保してあげましょう。また、ケージのサイズは余裕を持った大きさを選び、回し車や齧り木などの遊び道具も設置して、ストレスが溜まりにくい環境を作ることが大切です。
ハムスターに飼い主の手を「安全なもの」として認識させるために、まずはにおいを覚えさせることから始めます。最初の1週間程度は、ケージの近くで静かに過ごし、ハムスターに人間の存在に慣れてもらいます。
次のステップとして、ケージの中に手をそっと入れ、じっとしておきます。このとき、ハムスターに向かって手を伸ばしたりせず、ただ手を置いておくだけにします。ハムスターは好奇心から手のにおいを嗅ぎに来るので、その機会を待ちましょう。これを毎日繰り返すことで、飼い主の手のにおいを「危険ではないもの」として記憶していきます。
手のにおいに慣れてきたら、おやつを使って信頼関係を深めていきます。最初は手のひらにおやつを乗せてケージ内に手を入れ、ハムスターが近づいてくるのを待ちます。ハムスターが手のひらの上でおやつを食べるようになれば、「手=良いことがある」という良いイメージが定着していきます。
このとき、ハムスターがおやつを取ったらすぐに手を引っ込めるのではなく、しばらくそのままの状態を維持しましょう。ハムスターが手の上で落ち着いて食べられるようになることが目標です。
慣れてきたら、指先でおやつを持って差し出してみます。この段階で噛まれることもありますが、指とおやつの区別がつくようになれば噛まなくなっていきます。
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ハムスターを手に乗せる際は、正しい持ち方を心がけることで噛まれるリスクを減らせます。上から掴むように持つと、ハムスターは捕食者に捕まったと感じて恐怖を覚えます。両手で下からすくい上げるようにして持ち上げるのが正解です。
また、ハムスターを持ち上げる前には必ず声をかけてから近づきましょう。突然手が現れるよりも、声をかけることでハムスターに心の準備をさせることができます。寝ているときや食事中は触らないようにし、ハムスターが活動的な夕方以降にスキンシップを取るのがおすすめです。
持ち上げたら高い位置に上げすぎないようにし、ハムスターが落ちても怪我をしない高さを維持します。最初は短時間から始めて、徐々に触れ合う時間を延ばしていくと、ハムスターも安心して身を任せてくれるようになります。

甘噛み程度ではなく、血が出るほど強く噛んでくる場合は、より慎重な対応が必要です。本気で噛んでくるということは、ハムスターがかなりの恐怖やストレスを感じているか、何らかの問題を抱えている可能性があります。
血が出るほど噛んでくるハムスターには、一定期間触らないようにすることが効果的な場合があります。2週間から1ヶ月程度、エサやりや掃除以外では手を出さず、ハムスターが落ち着くのを待ちましょう。
この期間中も、ケージの近くで話しかけたり、静かに過ごしたりすることで、人間の存在に慣れさせていきます。ハムスターの警戒心が薄れてきた頃に、改めて手のにおいを覚えさせるところからやり直していきます。
焦りは禁物です。ハムスターによっては、なつくまでに数ヶ月かかることもあります。
どうしても触る必要がある場合は、軍手などの手袋を使用するという方法もあります。手袋をしていれば、噛まれても痛みを感じにくく、大きなリアクションを取らずに済みます。
ただし、手袋を使う方法はあくまで一時的な対処法です。手袋越しでは飼い主の手のにおいが伝わりにくいため、ハムスターが飼い主を認識しにくくなるというデメリットがあります。ある程度慣れてきたら、素手でのスキンシップに切り替えていくことを目指しましょう。
残念ながら、どれだけ努力しても噛み癖が直らない個体も存在します。これは飼い主の接し方が悪いわけではなく、生まれ持った性格によるものです。特に、ペットショップやブリーダーのもとで人間とあまり接触せずに育った個体は、なつきにくい傾向があります。
そのような個体と暮らす場合は、無理にスキンシップを取ろうとせず、観賞用として可愛がるという選択肢もあります。ハムスターにとってもストレスが少なく、お互いにとって良い距離感で過ごすことができます。

噛み癖を直すだけでなく、そもそも噛まれないための予防策を日常的に実践することも大切です。
ハムスターとの信頼関係を維持するためには、毎日のコミュニケーションが欠かせません。忙しくて触れ合う時間が取れない日でも、ケージの前で話しかける程度のことは続けましょう。
毎日決まった時間にエサをあげたり、声をかけたりすることで、ハムスターは飼い主の存在を「日常の一部」として認識するようになります。長期間触れ合いがないと、せっかく築いた信頼関係が薄れてしまうこともあるので注意が必要です。
ハムスターがストレスを感じやすい環境や状況を避けることで、噛む原因を減らすことができます。ケージの位置は人の出入りが激しい場所を避け、静かな場所に設置しましょう。また、ケージをあちこち移動させるのもストレスの原因となるため、一度場所を決めたら極力動かさないようにします。
掃除の頻度にも気を配りましょう。清潔を保つことは大切ですが、頻繁に巣箱の中まで掃除してしまうと、ハムスターは自分のにおいがなくなることでストレスを感じます。巣箱内の掃除は月に1〜2回程度に抑え、日常的なトイレ掃除とエサ・水の交換を中心に行うのがおすすめです。
健康状態を定期的にチェックすることで、体調不良からくる噛み癖を早期に発見できます。毎日の観察で、食欲、活動量、排泄物の状態、毛並みなどをチェックしておきましょう。
いつもと様子が違うと感じたら、できるだけ早く動物病院を受診することをおすすめします。ハムスターを診察できる動物病院は限られているため、事前にエキゾチックアニマル対応の病院を調べておくと安心です。
ハムスターが噛む行動には、恐怖やストレス、縄張り意識、においの勘違い、体調不良など、さまざまな原因があります。噛まれたときは冷静に対処し、焦らずにハムスターとの信頼関係を築いていくことが大切です。
ハムスターの個性はさまざまで、すぐになつく子もいれば、時間がかかる子もいます。大切なのは、ハムスターのペースを尊重しながら、根気強く向き合っていくことです。



