犬でも猫でもない、「小さな家族」と暮らす日々。近年、ハリネズミやフクロモモンガ、爬虫類などのエキゾチックアニマルを飼育する人が増えています。しかし、彼らを診療できる動物病院は限られており、いざという時に頼れる場所を見つけられないという課題があります。
小動物メディアMinimaは、この課題に向き合うため、エキゾチックアニマルに特化した動物病院の情報共有サービス「ミニケア」を立ち上げます。
サービス開始に先立ち、特別連載「エキゾのはなし。」をスタート。飼い主、事業者、そして獣医師の方々に登場いただき、エキゾチックアニマルとの暮らしや、ケアの現状と課題について様々な視点から語っていただきます。
第3回のゲストは、イラストレーターとして活動しながら、ミーアキャットとスカンクという珍しい組み合わせの動物たちと暮らす「こぐこ(@ko8ruko)」さん。初めてのペットがミーアキャットという大胆なスタートから、動物病院探しの苦労、そして2匹との日常まで、貴重なお話を伺いました。
「初めてのペットがミーアキャットでした」
——ミーアキャットとスカンク、とても珍しい組み合わせですね。それぞれ、いつ頃お迎えされたんですか?
ミーアキャットの「いとちゃん」は2024年3月にお迎えしました。今、来てから1年半ぐらいですね。スカンクの「よりちゃん」は今年の4月なので、まだ半年くらいです。
ミーアキャットの「いとちゃん」とスカンクの「よりちゃん」——ミーアキャットを飼おうと思われたきっかけを教えていただけますか?
北海道のノースサファリサッポロ(※2025年9月末に閉園)に泊まりに行ったことです。すでに閉園が決まっていたので、一度行っておこうと思って。ペンギンの部屋だったんですけど、プラス1匹、別料金で一晩レンタルできるシステムがあったんです。それでミーアキャットと一晩を過ごしました。
その後、横浜や木更津など、いろんなペットカフェでミーアキャットに触れるところへ行きました。どこのミーアキャットを見てもかわいいなと思って。最終的に吉祥寺のミーアキャットカフェ「googoo(グーグー)」に何回か通ってお迎えしました。
——それまでに動物を飼われた経験はありましたか?
ないんです(笑)。初めてがミーアキャットでした。
——初めてのペットがミーアキャットというのは、すごい勇気が要ったのではないでしょうか?
本当に大丈夫かなとは思ったんですけど……。でも一緒に生活することを考えて情報をいろいろ調べました。でも、散歩の問題や部屋の大きさとか色々考えた時に、案外ミーアキャットの方が合っているのかなと思いました。
——そして、スカンクはどのようにしてお迎えされたんですか?
ジャパンレプタイルズショーで一目惚れしました。基本は爬虫類が集まるイベントなんですけど、結構他のエキゾチックアニマルも取り扱っていて。それまでスカンクなんて見たこともなかったので、「なんだこれは」って驚いたのが出会いですね(笑)。
14か所に電話をかけた、ミーアキャットの病院探し

——モルモットやハムスターでさえなかなか診察してもらえる病院が少ない中、ミーアキャットとなると動物病院探しは大変だったのではないでしょうか?
はい。生後3か月のミーアキャットを購入する時、googooさんから去勢と臭腺除去をやっておいた方がいいと言われたんです。成熟してくると匂いも強くなるので、マンションで飼うなら臭腺除去はしておいた方がいいと。それで、お迎え前の段階で病院を探した方がいいかなと思って、色々電話をかけました。
——具体的には、何か所くらい問い合わせされたんですか?
近くで、遠くても1時間ぐらいで行けるところがいいなという感じで探して、14か所に電話しました。
——14か所も!それは大変でしたね。
はい(笑)。でも、そもそも診察ができると言われたのが、その中の3件だけでした。
——やはり診てくれる病院は少ないんですね。
そうなんです。さらに、去勢や臭腺除去も確実にできると言われたのは2か所だけ。もう1か所は「できると思うけど、やったことない」という感じで、ほぼバツでしたね。こんなに調べても、そんなに見てくれないんだって思いました。
——最終的には、どちらの病院を選ばれたんでしょうか?
田園調布動物病院、有明エキゾチック動物病院(※2025年1月に閉院)、そしてラパスペットクリニックの3つが候補でした。結局、通っているのは大森のラパスペットクリニックです。
田園調布動物病院は名前もよく聞くし、大きい病院なので良いと思ったんですが、だからこそ待つことも多そうだなと。ラパスペットクリニックは、LINEで予約ができて順番待ちが何番目かわかるんです。それまでは病院の外で待っていてもいいし、すぐ来られるなら家でもいい。自由度が高いなと思いました。
——ちなみに費用面ではいかがでしたか?
ラパスは良心的な価格で、5〜6万円くらいでした。事前に1回診てもらって、その日のうちに手術して、その日のうちに帰れました。去勢プラス臭腺除去の2つを一気にやってくれてよかったです。

——スカンクも同じラパスペットクリニックで診てもらっているんですか?
はい。お迎えしてから電話で聞いたら、「見たことないけど見れると思う」という感じで言っていただいて。スカンクは狂犬病ワクチンを打ちたくて連れて行ったんです。
——スカンクも狂犬病ワクチンが必要なんですね。
日本で動物園でも家庭でも飼育するには、臭腺除去と去勢が必要です。うちに来た時にはもう匂い袋もなければ去勢もされている状態でした。

——実際の診察はどのような感じでしたか?
体重や口腔内の状況、心音の検査をしていただいて「問題無い」と診察していただきました。先生も見たことないし、病院の看護師さんたちも見たことがないから、むしろ「何回も連れてきて」と言われました。看護師にも触らせてあげたいし、滅多にこんな機会ないから、健康診断ついでにまた来てくださいって。ミーアキャットでようやく病院が見つかったので、スカンクも一緒に診てもらっています。
ミーアキャット&スカンクとの暮らし
遊びたい(?)いとちゃんと、寝たいよりちゃん——2匹の性格や生活リズムには、どんな違いがあるんでしょうか?
全然違いますね。いとちゃん(ミーアキャット)は、もう人間と同じ生活リズムです。昼寝して起きてテレビを見ているような。夜は電気を消せば寝る感じです。
よりちゃん(スカンク)は、日中ほぼ寝てますね。夜行性で、昼間に寝て、夕方から夜ぐらいに起きてきて、もそもそ動いて。夜中もちょっともそもそして、朝ご飯もらってまた昼寝るみたいな。
なので、手がかからないのはスカンクの方かもしれないです。昼間、部屋を明るくしたりテレビをつけていても寝てるので。
——スカンクはどんな性格なんでしょうか?
本当に臆病で大人しいです。引っ込み思案な感じ。ケージを開けても、出たいという感じじゃないんです。開けておいて、気分が乗るともそもそ出てきて、部屋を歩いてそっと帰っていく感じです。
対照的にミーアキャットはやんちゃですね。日中起きているときはずっと鳴いているので、リモートワークの方だとちょっと賑やかかもしれないです。
——散歩はどうされているんですか?
ミーアキャットは散歩しています。たまに夜、そっと公園に行ったりして。先生にちょっと太ってるって言われたので(笑)。スカンクも散歩に行きたいんですけど、なかなか怖がってしまって。

——よくイメージされるスカンクの匂いについてはいかがですか?
むしろミーアキャットより臭くないです。体臭もそんなに気にならないですね。もう臭腺除去されているので、いわゆるスカンクの臭いというイメージとは全然違います。
イラストレーターとしての活動
——こぐこさんはイラストレーターとして活動されていますが、作品にはミーアキャットやスカンクも登場するんですか?
スカンクはちょろっとだけ。イベントでたまに売るシールとアクリルキーホルダーぐらいですね。やっぱり飼っている人や認知度がまだないので。ミーアキャットも、動物自体は知られているけど、そこに思い入れは特にないという方が多いです。
——今後の活動予定などがあれば教えていただけますか?
デザインフェスタの春と秋には毎年、受かれば出たいなと思っています。2025年秋のデザフェスには、すずはる(@_mehyoko)さんと一緒に出展予定です。あとは通販ももうちょっと頑張ろうかなと。一部のグッズはBASEで販売しています。
イラスト・漫画・立体まで。すずはるさんが挑む「動物×日常」の多彩な表現【Minimaクリエイター連載 #2】
——最後に、これからエキゾチックアニマルを迎えたい方へ、何かアドバイスがあれば教えてください。
やっぱり東京だから結構病院が見つかった感はあります。地方だと余計に見つからないかなと。私の実家が長野なんですけど、長野だったら多分本当にどこも見てくれないんじゃないかなって思います。
お迎えする前に、近くでエキゾチックアニマルを診られる病院があるか確認することが本当に大切です。いざという時、救急で診てもらいたい場面も出てくると思うので。
——ミニケアへの期待があれば、ぜひお聞かせください。
こういう情報がまとまって見られるようになるのは、本当にありがたいです。14か所も電話をかけるのは大変でしたから。これから飼いたい人が、もっと簡単に病院を見つけられるようになるといいなと思います。
それから、病院側にもエキゾチックアニマルを診ることの価値が伝わっていくといいですね。ラパスの先生たちみたいに、「見たことないけど見てみよう」という姿勢の病院が増えたら、飼い主としても本当に助かります。
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