うさぎを健康的に育てるためには、適切な餌選びと与え方が欠かせません。うさぎは草食動物であり、消化器官がデリケートなため、食事管理を誤ると体調を崩してしまうことがあります。
この記事では、うさぎの餌の基本から、年齢や体調に応じた与え方まで、飼い主さんが知っておきたい情報を詳しくお伝えします。
うさぎを健康的に育てるためには、適切な餌選びと与え方が欠かせません。うさぎは草食動物であり、消化器官がデリケートなため、食事管理を誤ると体調を崩してしまうことがあります。
この記事では、うさぎの餌の基本から、年齢や体調に応じた与え方まで、飼い主さんが知っておきたい情報を詳しくお伝えします。
うさぎの食事で最も大切なのは牧草です。全体の食事量の約70〜80%を牧草が占めるのが理想的とされています。牧草には豊富な繊維質が含まれており、うさぎの消化器官の働きを正常に保つ役割があります。また、牧草を噛むことで歯の伸びすぎを防ぐ効果もあります。
牧草にはチモシー、オーチャードグラス、イタリアンライグラスなど様々な種類がありますが、成うさぎにはチモシーの1番刈りがおすすめです。1番刈りは繊維質が豊富で、カロリーが控えめなため、肥満予防にも効果的です。子うさぎや高齢うさぎには、やわらかくて食べやすい2番刈りや3番刈りを選ぶとよいでしょう。
ペレットは栄養バランスを整えるための補助食として位置づけられます。牧草だけでは不足しがちなビタミンやミネラルが配合されており、うさぎの健康維持に役立ちます。ただし、与えすぎると肥満の原因になるため、適量を守ることが大切です。
ペレット選びのポイントは、原材料の一番最初に牧草が記載されているものを選ぶことです。また、繊維質が18%以上、粗脂肪が3%以下のものが理想的です。着色料や保存料が使われていない、シンプルな原材料のものを選びましょう。
野菜はうさぎの食事に彩りと楽しみを加える存在です。ビタミンや水分補給にもなりますが、あくまでもおやつ程度に留めることが大切です。1日の野菜量は体重1kgあたり約50g程度が目安となります。
与えてもよい野菜には、小松菜、チンゲン菜、大根の葉、にんじん、ブロッコリーなどがあります。キャベツやレタスは水分が多すぎるため、少量にとどめましょう。果物は糖分が高いため、週に1〜2回、小さじ1杯程度を限度に与える程度にします。
生後3週間頃までは母乳が主な栄養源ですが、徐々に固形物を食べ始めます。生後1ヶ月を過ぎたら、アルファルファ牧草を中心に与えます。アルファルファはカルシウムとタンパク質が豊富で、成長期に必要な栄養を補給できます。
ペレットも成長期用のものを選び、体重の5%程度を目安に与えます。この時期は成長が著しいため、食べたいだけ与えても構いませんが、お腹の調子を見ながら調整することが大切です。野菜は生後3ヶ月頃から少しずつ慣らしていきます。
生後6ヶ月を過ぎたら、徐々にチモシー牧草に切り替えていきます。急な変更は消化不良を起こす可能性があるため、2週間ほどかけてゆっくりと移行させましょう。チモシーは常に食べられる状態にしておき、新鮮なものを補充し続けることが理想的です。
ペレットは体重の3%程度に減らし、朝夕2回に分けて与えます。体重3kgのうさぎなら、1日約90gが目安となります。野菜も毎日少量ずつ与え、バリエーションを持たせることで栄養バランスを整えます。
高齢になると食欲や消化能力が低下することがあります。やわらかい牧草や2番刈り、3番刈りを中心に与え、食べやすさを優先します。歯のトラブルがある場合は、牧草を細かく切ったり、ペレットをふやかしたりする工夫も必要です。
体重が減少傾向にある場合は、ペレットの量を少し増やしたり、嗜好性の高い野菜を増やしたりして、カロリー摂取を促します。ただし、肥満傾向にある高齢うさぎの場合は、引き続き食事管理を継続することが大切です。
うさぎにとって新鮮な水は餌と同じくらい大切です。給水ボトルや水入れには常に清潔な水を用意し、1日2回は交換しましょう。特に夏場は水分不足になりやすいため、こまめにチェックすることが必要です。
水を飲む量が急に増えたり減ったりした場合は、体調不良のサインかもしれません。普段から飲水量を把握しておくと、異変に気づきやすくなります。
新しい餌に切り替える際は、必ず段階的に行うことが鉄則です。急な変更は下痢や食欲不振の原因となります。新しい餌を少量ずつ混ぜながら、10日から2週間かけて完全に切り替えます。
切り替え期間中は、うんちの状態を毎日確認しましょう。軟便や下痢が見られた場合は、切り替えのペースを遅くするか、一時的に元の餌に戻すことも検討します。
うさぎに絶対に与えてはいけない食べ物があります。チョコレート、アボカド、玉ねぎ、にんにくなどは中毒を起こす可能性があります。また、パンやクッキーなどの加工食品、牛乳などの乳製品も消化できないため避けましょう。
観葉植物にも有毒なものが多く存在します。ポトス、ディフェンバキア、シクラメンなどは誤って食べないよう、うさぎの届かない場所に置くことが大切です。
うさぎは12時間以上何も食べないと命に関わる場合があります。朝与えた餌が夕方まで残っている、大好きなおやつにも興味を示さないといった様子が見られたら、すぐに対処が必要です。
食欲不振の原因は様々ですが、歯のトラブル、消化器系の不調、ストレスなどが考えられます。まずは好物を与えてみて、それでも食べない場合は速やかに動物病院を受診しましょう。
軽度の食欲不振であれば、香りの強い野菜やハーブを与えることで食欲が戻ることがあります。パセリ、バジル、ミントなどのハーブ類は嗜好性が高く、食欲増進効果も期待できます。
また、餌の配置を変えたり、食器を変えたりすることで興味を引くこともあります。牧草も種類を変えてみたり、手から直接与えたりすることで、食べ始めることがあります。
うさぎの餌は、牧草を中心に、ペレットと野菜でバランスを整えることが基本です。年齢や体調に応じて内容や量を調整し、常に新鮮な水を用意することで、うさぎの健康を守ることができます。
餌の切り替えは慎重に行い、日々の食事量や様子を観察する習慣をつけることが大切です。食欲不振などの異変に早く気づけるよう、普段からうさぎとのコミュニケーションを大切にしましょう。適切な食事管理を続けることで、うさぎと長く幸せな時間を過ごすことができるはずです。
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