Minima
モルモットの寿命はどれくらい? 長生きするために必要なケアを解説

モルモットの寿命はどれくらい? 長生きするために必要なケアを解説

モルモットの寿命を伸ばすためにやるべきこと

モルモットの寿命は、日々のケアや環境づくりによって大きく変わります。特に重要なのは、「予防」の視点を持った飼育管理です。病気になってからの治療も大切ですが、そもそも病気にならない丈夫な体づくりを心がけることで、より長く健康に過ごすことができます。

以下では、モルモットの寿命を延ばすために必要な具体的なケアについて、詳しく見ていきましょう。

Minimaはバナー広告を募集します。

モルモットの平均寿命は?

モルモット

結論からお伝えすると、ペットとして人気のモルモットは、平均寿命が4〜8年と言われています。さらに適切なケアと飼育環境があれば、8年以上生きる個体もいます。

多くの飼い主さんは「どうすればモルモットと長く一緒に過ごせるのか?」という思いを持っているはずです。実は、適切な飼育管理と早めの健康管理を心がけることで、モルモットの寿命を最大限に延ばすことが可能です。

食事と水

栄養バランスの取れた食事は、健康長寿の基本です。モルモットの食事で最も重要なのは、新鮮な牧草を常時食べられるようにすることです。

全体の食事量の約80%を牧草が占めるのが理想的です。牧草は、消化器系の健康維持だけでなく、絶えず伸び続ける歯の磨耗にも重要な役割を果たします。

野菜は全体の約15%程度を目安に与えましょう。特に、ビタミンCが豊富なパプリカやピーマン、小松菜などの緑黄色野菜がおすすめです。ペレットは栄養補給として全体の5%程度を目安に。

また、お水は毎日交換することが大切です。

ストレスを減らす

モルモット

モルモットは非常に繊細で敏感な動物です。過度なストレスは免疫力の低下を招き、寿命に大きく影響します。

特に、急激な環境変化や大きな音、激しい振動は要注意。例えば、掃除機の音や子どもの騒ぎ声、来客時の物音なども、モルモットにとっては大きなストレス源となることがあります。

できるだけ静かで安定した環境を整え、日々の生活リズムを一定に保つことが重要です。また、他のペットからの過度な干渉も避けましょう。

ケージ内を過ごしやすくする

モルモットは一日の大半をケージで過ごします。そのため、ケージ環境の整備は健康寿命を延ばすためには重要な要素です。

ケージ内には必ず隠れ家を設置し、安心できる空間を確保しましょう。また、トンネルや安全な遊び道具を配置することで、自発的な運動を促すことができます。敷材は清潔なものを使用し、定期的な交換を心がけることも大切です。

室温を管理する

温度計

モルモットは温度変化に非常に敏感で、適切な温度管理は健康維持の重要な要素です。理想的な室温は20〜25度。直射日光や、エアコンの風が直接当たることは避けましょう。

特に注意が必要なのは、季節の変わり目です。春と秋は寒暖差が大きくなりがちなので、温度変化には細心の注意を払う必要があります。夏場は熱中症、冬場は風邪に注意が必要です。

運動をさせる

モルモット

毎日の適度な運動は、モルモットの健康維持に不可欠です。運動不足は肥満や便秘、筋力低下などの原因となり、寿命を縮める要因となってしまいます。

ただし、モルモットは臆病な性格なので、いきなり広い場所に放すのは逆効果。まずは慣れたケージの中や、安全な小さなスペースから始めましょう。

徐々に運動範囲を広げていくことで、ストレスなく運動習慣をつけることができます。運動中は必ず飼い主が見守り、危険のない環境で行うことが重要です。

病気を早期発見することが大切

モルモット

モルモットは小動物特有の習性として、病気や体調不良を必死に隠そうとする傾向があります。これは、野生での生存本能が影響していると言われています。そのため、体調の異変に気付いた時には、すでに症状が進行しているケースも少なくありません。

日々の観察と、定期的な健康チェックを心がけることで、病気の早期発見・早期治療が可能となります。

特に以下の症状については、要注意です。体重の記録をつけたり、食欲の変化を観察したり、毛並みや目の輝きをチェックしたりと、些細な変化も見逃さないようにしましょう。

不正咬合(ふせいこうごう)

不正咬合は、モルモットの前歯が正しく噛み合わないことで起こる深刻な症状です。放置すると、歯が異常に伸びて食事が十分にとれなくなり、最悪の場合、命に関わる事態に発展することもあります。

早期発見のポイントは、食欲の変化や体重の減少、よだれの増加などの変化に気づくことです。特に、モルモットの前歯は常に伸び続けているため、定期的な観察が欠かせません。気になる症状があれば、すぐに獣医師に相談しましょう。

胃腸のうっ滞

胃腸のうっ滞は、モルモットの消化器系に起こる深刻な病気です。食べ物が消化管内で停滞してしまい、正常な消化活動が行われなくなる状態を指します。

初期症状として、食欲不振や便秘、お腹の膨満感などが見られます。この症状は急速に悪化する可能性が高く、早期発見と適切な治療が非常に重要です。予防には、新鮮な牧草を十分に与え、規則正しい食事習慣を維持することが大切です。

ビタミンC欠乏症

モルモット

モルモットは、人間と同じように体内でビタミンCを合成することができません。そのため、外部からの摂取が必須となります。ビタミンC不足は、重篤な健康障害を引き起こす可能性があります。

初期症状としては、関節の痛みや歩行困難、食欲低下、毛並みの悪化などが見られます。予防には、ビタミンCが豊富な野菜を定期的に与えることが重要です。

また、ストレスや病気によってビタミンCの消費が増えることもあるため、体調の変化には特に注意を払う必要があります。必要に応じて、獣医師に相談の上、サプリメントの使用も検討しましょう。

皮膚病

モルモット

モルモットの皮膚病は、外部寄生虫や細菌感染、真菌感染など、様々な要因で発生します。特に多いのが、ダニやノミによる皮膚トラブルです。症状としては、激しい痒みによる掻き傷、脱毛、皮膚の発赤などが見られます。

早期発見のために、日々のブラッシングやグルーミング時に皮膚の状態をチェックすることが大切です。清潔な飼育環境を保ち、ストレスを軽減することで、多くの皮膚病を予防することができます。

尿石症

尿石症は、尿路に結石ができる病気で、モルモットでは比較的よく見られます。特にオスに多い傾向があり、進行すると排尿困難や血尿などの症状を引き起こします。

予防には、新鮮な水を常に用意し、十分な水分摂取を促すことが重要です。また、カルシウムの過剰摂取に注意を払い、バランスの良い食事を心がけましょう。

モルモットが死ぬ直前に見せる行動

イメージ画像

大切な家族であるモルモットの異変にいち早く気づくことは、適切な処置を施すために非常に重要です。以下のような症状が見られた場合は、すぐに獣医師への相談が必要です。

食欲が低下する

普段はよく食べるモルモットが、突然食欲を失うのは重大なサインです。特に、好物の野菜にも反応を示さなくなった場合は要注意です。食欲低下は様々な病気の初期症状として現れることが多く、早期発見のための重要な指標となります。

元気がなく運動をしなくなる

活発に動き回っていたモルモットが、急に動きが鈍くなったり、隅っこでじっとしていることが増えたりした場合は注意が必要です。これは体力の低下や体調不良のサインかもしれません。

体重が減少する

健康なモルモットの体重は、ある程度一定を保ちます。急激な体重減少は、深刻な健康問題を示唆している可能性があります。

できれば週に1回は体重測定を行い、変化を記録しておくことをお勧めします。

下痢や嘔吐の症状が見られる

モルモットの消化器系は非常にデリケートです。下痢や嘔吐は深刻な健康問題のサインとなることが多く、脱水症状を引き起こす危険もあります。このような症状が見られたら、すぐに獣医師に相談しましょう。

呼吸が乱れる

正常な呼吸は、静かで規則正しいものです。呼吸が荒くなったり、不規則になったりする場合は、肺炎などの呼吸器系の病気や、重度のストレス状態が考えられます。

体温が低下する

モルモットの正常な体温は37~39度です。体温が著しく低下する場合は、生命の危機が迫っているサインかもしれません。特に、耳や足先が冷たくなってきた場合は要注意です。

ほかの小動物の平均寿命

モルモットの寿命をよりよく理解するために、他の小動物たちの平均寿命についても見ていきましょう。

ハムスター

ハムスター

ハムスターの平均寿命は2~3年程度です。モルモットと比べるとかなり短命ですが、これは代謝が早く、生命活動が活発なためです。

種類によっても寿命は異なり、一般的にジャンガリアンハムスターの方がゴールデンハムスターより長生きする傾向にあります。

ウサギ

ウサギ

ペットとして飼育されるウサギの平均寿命は7~10年程度です。モルモットより長生きする傾向にありますが、これは体が大きく、代謝が比較的緩やかなことが要因の一つです。

ただし、小型種と大型種では寿命に差があり、一般的に小型種の方が長生きする傾向にあります。

デグー

デグー

南米原産のデグーは、適切な飼育環境があれば6~8年程度生きます。モルモットと同程度の寿命を持つ小動物です。特に食事管理が重要で、糖質の制限が長寿のカギとなります。

ハリネズミ

ハリネズミ

ペットとして人気のあるアフリカハリネズミの平均寿命は3~5年です。野生下での寿命はさらに短いものの、適切な飼育環境では5年以上生きる個体も珍しくありません。

チンチラ

チンチラ

小動物の中でも特に長寿なチンチラは、適切なケアがあれば15~20年も生きる可能性があります。ただし、この長い寿命を全うするためには、温度や湿度の管理、適切な食事、十分な運動など、細やかなケアが必要です。

モルモットの寿命のギネス記録は?

モルモットとりんご

モルモットの最長寿命として公式に記録されているのは、14歳10ヶ月の個体です。これは通常の平均寿命の約2倍という驚異的な記録です。

適切なケアと環境があれば、モルモットが私たちの想像以上に長生きできる可能性を感じますね。ただし、こうした記録的な寿命を目指すのではなく、一日一日を健康に、幸せに過ごせるよう心がけることが大切です。

まとめ

モルモット

モルモットの平均寿命は4~8年ですが、これは決して短くも長くもない、小動物としては標準的な寿命と言えます。

しかし、モルモットは繊細な動物であるため、日々の観察が非常に重要です。普段と様子が違う、何か違和感を感じるといった場合は、早めに獣医師に相談することをお勧めします。

飼い主さんの愛情で、モルモットはより長く、より健康に、そしてより幸せに暮らすことができます。大切な家族の一員として、モルモットとの素敵な時間を過ごしていただければと思います。

記事の執筆者

Minima編集部

小動物のかわいさと、ペットとしてお迎えするときに知っておきたい情報を、Minima編集部がお届け。

おうちでの豊かでしあわせな暮らしをサポートします。

なお編集部のペットはクレステッドモルモット。実体験に基づいた、確かな情報をお伝えしていきます。

本記事に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。

この記事を読んだあなたへ

モルモットのお風呂の入れ方完全ガイド|手順や必要なものを紹介のサムネイル画像
モルモットのお風呂の入れ方完全ガイド|手順や必要なものを紹介
モルモットがトイレを覚えられる5つのステップ|効果的な方法を紹介のサムネイル画像
モルモットがトイレを覚えられる5つのステップ|効果的な方法を紹介
【全13種】モルモットの種類を解説|性格やお世話の仕方の違いは?のサムネイル画像
【全13種】モルモットの種類を解説|性格やお世話の仕方の違いは?
モルモットは人を噛む? 噛み癖がついた子をしつけで直す方法とはのサムネイル画像
モルモットは人を噛む? 噛み癖がついた子をしつけで直す方法とは
【2025年最新】小動物・エキゾチックアニマルのイベント&展示スケジュール<全国版>

おすすめ記事

【体験レポ】マイクロブタ専門店「鎌倉PIGPARK」ってどんな場所? 可愛さにハマる人続出のサムネイル画像
【体験レポ】マイクロブタ専門店「鎌倉PIGPARK」ってどんな場所? 可愛さにハマる人続出
かわいい生きものミュージアムはなぜ鎌倉に生まれた? 代表・土橋正臣さんに聞く【前編】のサムネイル画像
かわいい生きものミュージアムはなぜ鎌倉に生まれた? 代表・土橋正臣さんに聞く【前編】
土橋正臣さんが考える、動物を飼うことの大切さ「命の過程を見て慈しむ心が生まれる」【後編】のサムネイル画像
土橋正臣さんが考える、動物を飼うことの大切さ「命の過程を見て慈しむ心が生まれる」【後編】
『珍獣ドクターのドタバタ診察日記』エキゾチックアニマルを診る獣医師の仕事とは【書籍紹介】のサムネイル画像
『珍獣ドクターのドタバタ診察日記』エキゾチックアニマルを診る獣医師の仕事とは【書籍紹介】