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ハリネズミの寿命は何年? 年齢ごとの特徴とシニア期のケアを解説

ハリネズミの寿命は何年? 年齢ごとの特徴とシニア期のケアを解説

小さな体に丸い鼻、ちょこちょこ動く愛らしい姿で人気のハリネズミ。家族の一員として迎えるとき、多くの飼い主さんが気になるのが寿命のこと。

この記事では、ハリネズミの平均寿命から日々のケア方法、そしてシニア期の過ごし方まで、知っておきたい情報をお届けします。

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ハリネズミの平均寿命

ハリネズミ

ペットとしてのハリネズミは、環境とケア次第で大きく寿命が変わってきます。飼育を始める前に、基本的な寿命の目安を把握しておきましょう。

一般的な寿命は3〜4年

家庭で飼育しているハリネズミの多くは3〜4年ほど生きます。ただ、2年程度で亡くなってしまう子もいれば、5年以上生きる子もいます。同じハムスターなどの小動物と比べると、やや長めの寿命といえるでしょう。

活発に運動する子は筋力も維持されやすく、おとなしめの子は体力づくりに気を配るといった、個体に合わせたケアが長生きの秘訣となります。

野生での寿命は2年程度

野生のハリネズミは、平均して2年ほどの寿命です。天敵に追われたり、気温の変化や食べ物不足に直面したりと、生活環境は決して楽ではありません。

ペットとして暮らすハリネズミは、こうした自然界の厳しさから守られています。安定した環境で生活できることで、野生の2倍以上の寿命を迎えられます。

寿命を左右する5つの重要なポイント

ハリネズミ

ハリネズミの寿命は、日々の飼育環境や健康管理によって大きく変わります。寿命に影響を与える要素を理解し、できるだけ長く一緒に過ごせるようにしていきましょう。

遺伝的な個体差も

ブリーダーから子ハリネズミを迎える際は、親の健康状態や年齢などの情報を確認しましょう。親の健康状態は、その子の体質や寿命にも関係します

また、生まれた時の状態や幼少期の成長の様子も、将来の健康状態に影響を与える要素です。

24〜29度の温度管理

温度計

ハリネズミは温度変化に敏感です。24〜29度の室温を保つことで、快適に過ごすことができます。温度計でこまめに確認しながら、季節に合わせた調整を心がけましょう。

冬場は特に注意が必要です。15度以下になると冬眠してしまう可能性があり、ペットのハリネズミにとって冬眠は危険なサインとなります。エアコンや暖房器具を活用し、年間を通じて快適な温度を保つことがカギとなります。

食事の質と量

栄養バランスの取れた食事は健康の基本です。良質なハリネズミ専用フードをベースに、時々ミルワームなどの生きた虫をおやつとして与えることで、より自然に近い食生活を送ることができます。

ただし、食事の急な変更は食欲不振につながることもあるため、古いフードと新しいフードを少しずつ混ぜながら、時間をかけて変えていくのがおすすめです。

ストレス要因と対策

NO

ハリネズミは環境の変化に敏感です。急な環境変化や大きな音、頻繁な引っ越しは避けたほうがよいでしょう。

また、過度な触り方や無理な起こし方も、ストレスの原因となります。静かで落ち着いた環境で、ゆっくりと信頼関係を築いていくことが大切です。

病気の予防と対応

毎日の観察で体調の変化を見逃さないようにしましょう。食欲、活動量、便の状態など、いつもと違う様子があれば要注意です。体重の記録をつけることで、小さな変化も見つけやすくなります。

異変に気づいたら、早めに獣医師の診察を受けましょう。

ハリネズミに長生きしてもらうための飼育方法

ハリネズミ

毎日のケアひとつひとつが、ハリネズミの健康と寿命に影響します。長く元気に過ごしてもらうためのポイントを見ていきましょう。

快適な温度管理と季節ごとの調整をする

季節によって室温は大きく変わります。エアコンや暖房を使う際は、直接風が当たらないよう気をつけましょう。特に春と秋は寒暖の差が激しいため、こまめな温度チェックが欠かせません。

冬場は床からの冷えも気になります。ケージの底に保温マットを敷くことで、快適な住環境を作ることができます。夏場は涼しい場所にケージを移動させるなど、暑さ対策も必要です。

適切な食事管理をする

成体のハリネズミには、夕方に1回30~60g程度ごはんを与えます。体格や活動量に応じて調整し、食べ残しの量も参考にしながら適量を見つけていきましょう。

成長期の個体には1日2回に分けて与えるのがいいでしょう。ただし与えすぎは肥満につながり、かえって体に負担をかけてしまいます。

体重測定と記録を毎日する

体重計

体重は健康のバロメーター。同じ時間に測ることで、より正確な変化がわかります。成体の体重は雄で500〜600g、雌で250〜400g程度ですが、個体差も大きいため、その子なりの適正体重を知ることが大切です。

急激な増減は要注意。体重変化は食事量の調整や体調確認のきっかけとなります。加齢による緩やかな変化も記録しておくと、年齢に応じたケアの参考になります。

適度な運動時間

夜行性のハリネズミは、夕方から夜にかけて活発に動きます。この時間帯に合わせて運動できる環境を整えましょう。運動不足は肥満や体力低下を招きます。

運動用のホイールは直径30cm以上のものを選びましょう。背中が曲がりすぎない大きさで、走りやすい構造のものがおすすめです。ケージ内に遊び道具を置くことで、自然と体を動かすきっかけを作れます。

週2回の床材交換による衛生管理

清潔な環境は健康な生活の土台となります。週2回の床材交換と、毎日のトイレ周りの掃除が目安です。床材は埃の少ないものを選び、十分な厚さを確保しましょう。ただしハリネズミは匂いでマーキングをするため、一度に全て取り替えずに3分の1程度は残してあげるようにします。

掃除の際は強い消毒液は避けてください。鼻の敏感なハリネズミにとって、強い香りはストレスの原因となります。食器や水入れもこまめに洗い、清潔に保ちましょう。

年齢による成長と変化の特徴

ハリネズミ

年齢とともに、ハリネズミの様子は少しずつ変化していきます。それぞれの時期の特徴を知り、年齢に合わせたケアをしていきましょう。

1歳:活発に動き回る時期

1歳前後は活発さがピークの時期です。好奇心旺盛で、運動量も多く、夜間は元気いっぱいに動き回ります。食欲も旺盛なため、肥満に気をつけながら栄養をしっかり補給できる食事を心がけましょう。

この時期は運動スペースを十分に確保することで、のびのびと過ごせます。

2歳:食欲と活動の変化が表れる時期

2歳になると、少しずつ落ち着いた様子が見られるようになります。それまでの食欲が徐々に落ち着き、運動量も自然と減っていきます。体重の変化に注意しながら、無理のない範囲で運動する機会を作りましょう。

3歳:睡眠が増えていく時期

3歳を過ぎると、睡眠時間が増え、活動時間が減ってきます。これは自然な老化の過程です。夜間も以前ほど動かなくなりますが、ゆっくりと休める環境があれば十分です

体力の低下も進むため、これまでの運動量を見直し、その子のペースに合わせていきましょう。

4歳以上:ゆったりと過ごす時期

4歳以上は高齢期。ほとんどの時間を休息して過ごすようになります。食事や運動、温度管理など、基本的なケアは続けながらも、無理のない範囲でゆったりと過ごせる環境を整えましょう。

シニアハリネズミの暮らしとケア

ハリネズミ

高齢になったハリネズミには、年齢に合わせた特別なケアが必要です。体力の低下や様々な変化に気を配りながら、快適に過ごせる環境を作っていきましょう。

食事内容の見直しと工夫

シニア期は噛む力が弱くなります。食べやすい大きさのフードを選び、水分を多めに取り入れることで、食事がしやすくなります。消化機能も衰えてくるため、胃腸への負担が少ない食事内容に調整しましょう。

運動量の調整方法

無理な運動は避けつつ、その日の様子を見ながら適度に体を動かす機会を作ります。急激な運動量の減少は筋力低下を招くため、できる範囲で継続することが大切です。

季節による体調管理

高齢のハリネズミは寒さや暑さの影響を受けやすくなります。特に冬場は体温が下がりやすいため、保温に気を配ります。季節の変わり目も体調を崩しやすい時期なので、室温の変化には細かな調整が必要です。

毎日の健康観察のポイント

食欲、活動量、排せつの状態など、普段の様子をよく見ておくことで、体調の変化にすぐ気付けます。体重測定も欠かさず行い、急な減少がないか確認しましょう。

ハリネズミが老衰で死ぬ前の症状とは

お花

ハリネズミが高齢になると、様々な老衰の症状が現れます。最期までできる限り快適に過ごせるよう、変化に寄り添っていきましょう。

エサを食べなくなり急激に痩せる

老衰が進むと、食欲が低下していきます。好きだったおやつにも反応せず、水もあまり飲まなくなります。これに伴い、体重も減少していきます

食べやすい食事を用意したり、水分を含んだ食材を与えたりしながら、様子を見守ります。

睡眠時間が増えて一日中眠るようになる

活動時間が極端に減り、ほとんどの時間を寝て過ごすようになります。夜行性の習性が薄れ、昼夜問わず眠っている状態が続きます。静かで落ち着ける環境で休ませてあげましょう。

呼吸が不規則になる

呼吸のリズムが乱れ、荒くなったり弱くなったりします。これは身体の機能が衰えているサイン。温度管理に気を配り、できるだけ負担の少ない環境で過ごせるようにします。

手足が冷たくなってくる

末端の体温が低下し、手足が冷たくなります。体温調整機能が低下しているため、保温に気を配る必要がありますが、温めすぎは逆効果となる場合も。適度な温かさを保ちましょう。

けいれんが起きることもある

老衰が進行すると、けいれんを起こすことがあります。怪我をしないよう、柔らかい布で囲むなどの対策をします。

そのほかの小動物の平均寿命

ハリネズミの寿命をより深く理解するために、一般的な小動物たちの寿命も見ていきましょう。それぞれの動物の特徴によって、寿命は大きく異なります。

ハムスター(2〜3年)

ハムスター

ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターなど、種類を問わず平均2〜3年ほど。小型のドワーフハムスターはやや短めで、1.5〜2年程度です。ハリネズミと比べると、やや短めの寿命となります。

モルモット(4〜8年)

モルモットのてんちゃん

小動物の中では比較的長生き。平均して4〜8年ほど生きます。中には10年近く生きる個体もいます。ハリネズミよりも長い寿命を持つ小動物の代表格です。

モルモットの寿命はどれくらい? 長生きするために必要なケアを解説のサムネイル画像
モルモットの寿命はどれくらい? 長生きするために必要なケアを解説

チンチラ(10〜15年)

チンチラ

小動物の中でも特に長寿で、適切なケアがあれば10年以上生きることもあり、15年以上生きた個体もいます。低温に強い反面、高温には弱い特徴があります。

チンチラの寿命は何歳まで? 長生きさせる飼い方と病気対策のサムネイル画像
チンチラの寿命は何歳まで? 長生きさせる飼い方と病気対策

ウサギ(7〜12年)

ウサギ

品種によって差がありますが、多くは7〜12年ほど生きます。小型種は比較的長生きで、大型種はやや短めの傾向があります。室内飼育の場合、より長生きする可能性が高くなります。

まとめ

ハリネズミ

ハリネズミの寿命は、飼育環境やケアの質によって大きく変わります。基本的な寿命は3〜4年ですが、適切なケアを行うことで、より長く健康的な生活を送ることができます。

日々の観察を欠かさず、異常に気付いたら早めに対応すること。また、年齢に応じたケアの方法を理解し、その子に合った環境作りを心がけましょう。

最期まで快適に過ごせるよう、できる限りのケアを行い、大切な家族の一員として接することが、ハリネズミとの幸せな時間を過ごすコツとなります。

記事の執筆者

Minima編集部

小動物のかわいさと、ペットとしてお迎えするときに知っておきたい情報を、Minima編集部がお届け。

おうちでの豊かでしあわせな暮らしをサポートします。

なお編集部のペットはクレステッドモルモット。実体験に基づいた、確かな情報をお伝えしていきます。

本記事に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。

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