ハムスターを飼い始めたら、まず揃えたいのが回し車です。野生のハムスターは一晩で数キロメートルも移動することがあり、狭いケージの中でも十分な運動量を確保するために、回し車は欠かせません。しかし、ペットショップに行くとさまざまな種類の回し車が並んでいて、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ハムスターの種類や体格に合わせた回し車の選び方から、素材や静音性といった機能面まで、購入前に知っておきたいポイントを詳しく解説していきます。
ハムスターを飼い始めたら、まず揃えたいのが回し車です。野生のハムスターは一晩で数キロメートルも移動することがあり、狭いケージの中でも十分な運動量を確保するために、回し車は欠かせません。しかし、ペットショップに行くとさまざまな種類の回し車が並んでいて、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ハムスターの種類や体格に合わせた回し車の選び方から、素材や静音性といった機能面まで、購入前に知っておきたいポイントを詳しく解説していきます。
ハムスターは夜行性の動物で、野生では夜間に餌を探して広範囲を移動します。ペットとして飼育されているハムスターも、この本能的な行動欲求を持っています。運動不足は肥満やストレスの原因となり、健康問題を引き起こす可能性があります。
回し車があることで、ハムスターは好きなタイミングで運動でき、ストレス発散にもなります。特に単独飼育が基本のハムスターにとって、回し車は退屈を紛らわせる大切な遊具でもあるのです。
また、適度な運動は筋力維持や心肺機能の向上にもつながります。高齢になっても元気に過ごしてもらうためには、若いうちから運動習慣を身につけさせることが大切です。
回し車のサイズ選びで最も大切なのは、ハムスターの背中が反らない大きさを選ぶことです。小さすぎる回し車で走り続けると、背骨に負担がかかり、健康を害する恐れがあります。
ゴールデンハムスターのような大型種には、直径20センチメートル以上の回し車が適しています。体重が150グラムを超える個体も珍しくないため、余裕を持って直径25センチメートル程度のものを選ぶと安心です。
ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターといった小型種でも、直径15センチメートル以上は必要です。特にジャンガリアンハムスターは個体差が大きく、成長後のサイズを見越して17センチメートル程度のものを選ぶ飼い主さんも多くいらっしゃいます。
生後2〜3ヶ月の若いハムスターを迎える場合、現在の体格だけでなく成長後のサイズも考慮して選ぶことが大切です。最初は大きく感じても、ハムスターはすぐに成長します。買い替えの手間を省くためにも、やや大きめを選んでおくとよいでしょう。
ケージの大きさとのバランスも考える必要があります。回し車が大きすぎてケージに入らないという失敗もよくあるので、購入前にケージの内寸を測っておくことをおすすめします。
プラスチック製の回し車は、軽量で扱いやすく、価格も手頃なため、初心者の方にも人気があります。カラフルなデザインも多く、ケージの中を明るく演出してくれます。
水洗いができるため、清潔に保ちやすいのも大きなメリットです。ハムスターは回し車の上で排泄することもあるため、定期的な掃除は欠かせません。プラスチック製なら、汚れても簡単に洗い流せます。
ただし、かじり癖のあるハムスターの場合、プラスチックをかじって誤飲する危険性があります。また、使用頻度が高いと摩耗しやすく、定期的な買い替えが必要になることもあります。
金属製の回し車は耐久性が高く、長期間使えるのが最大の魅力です。ハムスターがかじっても壊れにくく、体重の重いゴールデンハムスターでも安心して使えます。
メッシュタイプの金属製回し車は通気性がよく、夏場でも蒸れにくいというメリットがあります。しかし、足が挟まりやすい構造のものもあるため、購入時は安全性をよく確認する必要があります。
金属製は重量があるため、設置が安定しやすい反面、ケージの掃除時に移動させるのが大変という声もあります。また、錆びる可能性があるため、水洗い後はしっかり乾燥させることが大切です。
木製の回し車は自然素材ならではの温かみがあり、かじっても安全性が高いのが特徴です。ハムスターの爪とぎにもなるため、爪の伸びすぎを防ぐ効果も期待できます。
ただし、木製は水洗いができない、または乾燥に時間がかかるというデメリットがあります。汚れが染み込みやすく、においが付きやすいため、こまめな交換が必要になることもあります。
価格は他の素材と比べて高めですが、ナチュラルな見た目を好む飼い主さんには人気があります。防腐剤や塗料を使用していない、ペット用として販売されているものを選ぶようにしましょう。
夜行性のハムスターは、深夜から明け方にかけて活発に動き回ります。寝室にケージを置いている場合、回し車の音で眠れないという悩みを持つ飼い主さんも少なくありません。
静音タイプの回し車は、ベアリング構造を採用していることが多く、回転時の摩擦音を大幅に軽減しています。また、本体とスタンドの接続部分にクッション材を使用しているものもあり、振動音も抑えられています。
完全に無音になるわけではありませんが、通常タイプと比べると格段に静かです。アパートやマンションなど、音が気になる環境で飼育している方には特におすすめです。
回し車の騒音は、設置方法を工夫することでも軽減できます。ケージの金網に直接取り付けるタイプは、振動が金網全体に伝わりやすく、思った以上に音が響くことがあります。
スタンドタイプの回し車なら、ケージの底に直接置けるため振動が伝わりにくくなります。さらに、回し車の下に防振マットや厚手のタオルを敷くことで、音をより小さくすることができます。
回し車自体のメンテナンス不足も騒音の原因になります。軸部分にほこりや汚れが溜まると、回転がスムーズでなくなり、異音が発生しやすくなります。定期的に掃除をすることで静かな状態を保てます。
ハムスターの怪我で多いのが、回し車での事故です。特に足が挟まったり、爪が引っかかったりする事故は、深刻な怪我につながる可能性があります。
走行面に隙間や穴がないタイプを選ぶことで、足が挟まるリスクを大幅に減らせます。メッシュタイプや格子状のものは避け、板状またはプラスチック一体型のものがおすすめです。
回し車の外側にガードが付いているタイプも安全性が高く、ハムスターが誤って外側に落ちる心配がありません。特に高齢のハムスターや、運動が苦手な個体には、このようなタイプが適しています。
回し車が不安定だと、走っている最中に倒れる危険があります。購入前に、スタンドがしっかりしているか、重心が低く設計されているかを確認しましょう。
ケージに取り付けるタイプの場合、取り付け部分の強度も大切です。プラスチック製の留め具は経年劣化で割れることがあるため、定期的な点検が必要です。
底面が広く、重量のあるスタンドタイプは安定性が高く、活発なハムスターでも安心して使えます。ただし、ケージ内のスペースを多く取るため、事前にレイアウトを考えておく必要があります。
ハムスターは回し車の上でおしっこをすることがあるため、放置すると雑菌が繁殖し、においの原因にもなります。少なくとも週に2〜3回は掃除をすることをおすすめします。
プラスチック製や金属製の回し車は、ぬるま湯で洗い流すだけでも汚れの大部分を落とせます。頑固な汚れには、ペット用の洗剤を使用し、よくすすいでから乾燥させましょう。
木製の回し車は水洗いが難しいため、乾いた布やブラシで汚れを落とすのが基本です。汚れがひどい場合は、固く絞った布で拭き取り、十分に乾燥させてから使用します。
回し車は消耗品と考え、定期的に状態をチェックすることが大切です。プラスチック製の場合、ひび割れや欠けがないか確認し、危険な状態になる前に交換しましょう。
金属製の回し車では、錆びの発生や溶接部分の劣化に注意が必要です。特に水洗い後の乾燥が不十分だと、錆びやすくなります。
回転軸の部分も摩耗しやすい箇所です。回転が重くなったり、異音がするようになったりしたら、潤滑剤を使用するか、新しいものに交換することを検討しましょう。
ハムスターを複数飼いしている場合、それぞれに1つずつ回し車を用意することが理想的です。回し車を巡って喧嘩になることを防げますし、それぞれが好きなタイミングで運動できます。
同じケージで複数飼いをしている場合でも、回し車は離して設置することをおすすめします。近くに置くと、走っている最中にぶつかったり、縄張り争いの原因になったりすることがあります。
ハムスターの回し車選びは、愛するペットの健康と幸せに直結する大切な決断です。サイズはハムスターの背中が反らない大きさを基準に、素材は飼育環境や好みに合わせて選びましょう。
ハムスターの個性や生活リズムを観察しながら、最適な回し車を見つけてあげてください。適切な回し車があれば、ハムスターは健康的で充実した毎日を過ごすことができるでしょう。
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