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デグーを飼って後悔しないために。知っておくべき5つの注意点

デグーを飼って後悔しないために。知っておくべき5つの注意点

デグーは、その愛らしい見た目や知能の高さ、飼い主との親密なコミュニケーションが楽しめる点で、ペットとしての人気が高まっています。しかし、飼育するうえでの手間や難しさを知らずに迎えると、「こんなはずじゃなかった」と後悔する飼い主も少なくありません。

デグーの習性や飼育環境に必要な配慮を理解することで、快適で幸せな生活を送ることができるでしょう。

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デグーを飼って後悔?よくある悩み7選

悩む人間

1. なかなか懐かない

デグーは人懐っこい性格として知られていますが、すべての個体がすぐに懐くわけではありません。飼い始めたばかりのデグーに無理に触れたり追いかけたりすると、かえって警戒心が強くなることがあります。

時間をかけて信頼関係を築くことが大切で、毎日少しずつ声をかけたり、おやつを手から与えたりすることで、次第に距離が縮まります。焦らずデグーのペースに合わせることがポイントです。

2. トイレトレーニングが難しい

デグーにはトイレの概念がなく、ケージ内の好きな場所で排泄することが一般的です。そのため、飼い主にはこまめな掃除が求められます。観察して特定の場所を好む傾向がある場合は、そこにトイレシートを敷くことで掃除を楽にすることができます。

また、清潔を保つための床材選びや、臭いがこもらないよう換気を心がけることも重要です。

3. 毎日運動させる必要がある

デグーは活発な動物で、毎日の運動が健康維持に欠かせません。運動不足はストレスや健康障害の原因となるため、広めのケージを用意するだけでなく、部屋で放牧する時間を作ることが理想的です。

ケージ内には、回し車やトンネル、かじり木などの遊び道具を用意し、エネルギーを発散できる環境を整えましょう。

4. 齧る癖で部屋が傷つく

暗闇のデグー

デグーの歯は一生伸び続けるため、齧る行為は本能的なものです。家具や電気コードが被害に遭うだけでなく、デグー自身が感電や怪我をするリスクもあります。齧り木やおもちゃをケージ内に配置し、齧られたくない物は手の届かない場所に移動させるなどの工夫が必要です。

また、専用のデグーゾーンを設けて、被害を最小限に抑えましょう。

5. 突然鳴き出して飼い主を驚かせる

デグーは感情豊かで、多彩な鳴き声でコミュニケーションを取ります。突然大きな声を出すこともあり、飼い主が驚く場面もありますが、鳴き声には必ず意味があります。

嬉しい時や不安な時、仲間を呼ぶ時など、その状況を観察して鳴き声の意味を理解することが、デグーとの信頼関係を築くうえで重要です。

6. 室温管理で電気代が高くなる

室温計

デグーは暑さや寒さに弱い動物で、快適な室温は23~26℃とされています。特に暑さに対しては注意が必要で、室温が35℃を超えると熱中症で命を落とす危険性もあります。直射日光が当たる場所にケージを置かないようにし、エアコンや扇風機を活用して温度を一定に保つことが大切です。

さらに、温度計や湿度計を設置し、状況を常に確認できるようにしましょう。電気代が高くなる点は、デグーを飼育するうえで考慮すべきコストの一つです。

7. 夜中の活動音が気になる

デグーは夜行性の動物で、夜間に活発に動き回ることがあります。回し車やおもちゃを使う音が大きく、飼い主の睡眠を妨げることも。特にケージを寝室に置いている場合、この音はストレスになりかねません。

防音シートを使ったり、ケージの配置を工夫して音を軽減することで、快適な生活環境を維持できます。

デグーを飼うのは難しい?知っておきたい5つの注意点

おとぼけ顔のデグー

デグーは、その愛らしい見た目と賢さで多くの人を魅了する一方、飼育には独特の難しさが伴います。デグーが快適に暮らせるようにするには、特性を理解し、適切なケアと環境を提供することが必要です。

ここでは、デグーの健康や幸福を守るために特に注意すべき5つのポイントを紹介します。これらをしっかりと押さえることで、デグーとの生活をより安心して楽しめるようになるでしょう。

1. 果物や糖分の多い食べ物を避ける

デグーは糖尿病になりやすい体質を持つ動物です。そのため、甘い果物や糖分を多く含むおやつは、基本的に与えないようにする必要があります。主食としては、ペレットや牧草を与えるのが理想的です。栄養バランスを考えた適切な食生活を提供することで、デグーの健康を維持できます。

さらに、野菜を与える場合も注意が必要で、種類や量をしっかりと考慮する必要があります。ただし、与えすぎは消化不良を引き起こすことがあるため、適量を守ることが重要です。

毎日の食事管理を徹底することで、病気のリスクを大幅に減らすことができます。

2. しっぽには絶対に触れない

しっぽが映るデグー

デグーのしっぽは非常に繊細で、強く掴むと皮膚が剥がれたり切れてしまう危険性があります。これはデグーが天敵から逃れるために発揮する防御本能の一部ですが、飼い主としては絶対に避けたい事態です。

しっぽに触れないよう十分注意し、デグーを抱っこする際は体全体を支えるように優しく抱えましょう。また、しっぽの付け根や背中をそっと撫でることで、デグーを安心させることができます。

正しい扱い方を知ることで、事故を防ぐと同時にデグーとの信頼関係を築くことが可能です。

3. かじり癖を考慮して室内を整える

デグーは歯が伸び続けるため、本能的に齧る行動を繰り返します。ケージ外で放牧する際には、室内環境を整えておくことが必須です。特に電気コードや有毒な観葉植物は、デグーにとって大きな危険となるため、手の届かない場所に移動させるか、保護カバーを取り付けるなどの対策が必要です。

さらに、ケージ内には齧れる専用のおもちゃや木製アイテムを十分に用意し、齧りたい欲求を満たせる環境を整えましょう。このような工夫をすることで、デグーのストレスを軽減するとともに、部屋や家具の損傷を防ぐことができます。

4. 静かな環境を提供する

デグーは音や振動に敏感で、環境のストレスが健康に大きく影響を与えることがあります。特に、突然の大きな音や頻繁な騒音は、デグーを驚かせたり不安にさせたりする原因となります。ケージを設置する場所は、静かで落ち着いたスペースを選びましょう。

また、テレビや大型家電の音から距離を置くことで、デグーにとってより安心して過ごせる空間を提供できます。デグーが安心できる静かな環境を作ることは、快適な生活の基盤となります。

5. 多頭飼いの場合は去勢を検討する

デグーは群れで暮らす習性を持つ動物で、多頭飼いをすることで安心感や社会的な刺激を得ることができます。しかし、オスとメスを一緒に飼う場合には、繁殖を避けるために去勢手術を検討する必要があります。繁殖を望まない場合、去勢は飼い主の責任として重要な選択肢となります。

また、同性同士でも相性が悪いとケンカをすることがあるため、個体同士の相性を観察することが大切です。特に多頭飼いを始める際には、事前の計画と注意深い観察が必要不可欠です。

こんなときはすぐに病院へ!体調不良のサイン

茶色のデグー

デグーは体調が悪くても分かりにくい生き物です。そのため、飼い主が日々の行動を観察し、普段と違う様子に気づくことが非常に重要です。デグーは小さな体で体調不良が進行しやすいため、異変を感じたら迅速に対応することが鍵となります。

以下のような症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。

1. 食欲がなくなる、餌を全く食べない

デグーが餌を食べない状態が続く場合、体調に深刻な問題がある可能性があります。普段はよく食べていた牧草やペレットに興味を示さなくなったり、口元に食べ物を持っていっても食べない場合は注意が必要です。

特に、歯のトラブル(歯の過成長など)や消化器系の異常が考えられます。デグーは常に食べ物を摂取し続けることで腸を動かしており、食欲不振は命に関わる緊急事態となることがあります。

日頃から食事量を把握し、少しでも異変を感じたら早めに動物病院で診察を受けましょう。

2. 水を大量に飲む、食べても痩せる

デグーが普段よりも異常に水を飲む場合、糖尿病や腎臓の疾患の兆候である可能性があります。また、食欲があって餌を食べているにもかかわらず、体重が減少している場合も何らかの病気が隠れている可能性があります。

特に糖尿病の場合、デグーは糖分に敏感なため、飼い主が知らずに与えた果物などが影響している場合もあります。健康管理の一環として、定期的にデグーの体重を測ることを習慣化し、体重の増減を把握しておきましょう。

体重の急激な変化は重大な病気のサインであるため、早急な対応が必要です。

3. ぐったりして動かない(特に夏場)

夏場にデグーがぐったりして動かない状態になる場合、熱中症の可能性が非常に高いです。デグーは暑さに非常に弱い動物であり、室温が35℃を超えると命に危険が及びます。直射日光が当たる場所にケージを置くことは絶対に避け、常に23~26℃の快適な温度を保つことを心掛けましょう。

もしぐったりしている場合は、まず涼しい場所に移動させ、体温を下げる対処を行い、その後速やかに病院へ連れて行く必要があります。熱中症は進行が早いため、早急な対応が生死を分けることもあります。

4. 普段活動的な昼間にじっとしている

デグーは昼行性の動物で、昼間に活発に動き回る習性があります。朝から昼にかけての時間帯には、ケージ内で遊んだり、餌を食べたりする姿がよく見られます。しかし、いつも活発に過ごしている昼間にじっと動かない、ケージの隅で丸まっている、目に力がないといった状態が見られる場合は、ストレスや内臓疾患などの体調不良を疑う必要があります。

特に、鳴き声を出さなくなったり、反応が鈍い場合は緊急性が高い可能性があります。飼い主が普段の生活リズムを把握しておくことで、小さな異変を早期に察知し、迅速な対応が可能になります。

まとめ

デグー

デグーとの生活は、彼らの可愛らしさや知的なふるまいに癒され、たくさんの喜びをもたらしてくれます。ただし、デグーが快適に暮らせる環境を整えるには、ある程度の準備と知識が必要です。飼育のポイントを事前に理解し、生活に合ったプランを立てることで、デグーも飼い主も幸せな毎日を送れるでしょう。

「後悔しない飼育」とは、デグーにとっても飼い主にとっても心地よい生活を実現すること。小さな努力が大きな喜びにつながる瞬間を、ぜひデグーと一緒に体験してください。デグーとの生活の準備を整えた先には、きっとかけがえのない日々が待っています。

記事の執筆者

Minima編集部

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なお編集部のペットはクレステッドモルモット。実体験に基づいた、確かな情報をお伝えしていきます。

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