Minimaには、小さな動物たちを愛するクリエイターさんが数多く関わってくださっています。本連載では、その活動や参加のきっかけをインタビューしてご紹介。
第1弾は、マーモット漫画で人気を集めるツル(@TSURU_MOFU)さん。『Minimaマガジン』第2号「“珍”な仲間たち特集。」で、ドクターマーモットさんのインタビューにあわせて漫画を描いていただきました。
Minimaには、小さな動物たちを愛するクリエイターさんが数多く関わってくださっています。本連載では、その活動や参加のきっかけをインタビューしてご紹介。
第1弾は、マーモット漫画で人気を集めるツル(@TSURU_MOFU)さん。『Minimaマガジン』第2号「“珍”な仲間たち特集。」で、ドクターマーモットさんのインタビューにあわせて漫画を描いていただきました。
──Minimaマガジン第2号はマーモット特集でしたが、「誰にマーモットを描いてもらおうか」と考えたとき、真っ先にツルさんのお名前が浮かびました。動物をテーマにした漫画は、活動当初から描かれていたのでしょうか?
ツル:いえ、最初は今とは別の名義で活動していまして、別の名義でエッセイ漫画を描いていた時期がありました。その頃に2冊本も出しました。
──そのときの作品は、どんなテーマで描かれていたのでしょう?
ツル:1冊目は自閉症のある我が子との日常を描いたもので、2冊目は医療的なテーマで、我が子の療育についてを描いたドキュメンタリー風の漫画でした。専門家の方と一緒に制作した、実用寄りの内容ですね。ただ、子どもが成長するにつれて、個人のことを漫画に描くのがだんだん難しくなってきて……。小学校低学年くらいの頃に「もう描くのはやめよう」と決めました。身バレのリスクなども気になってしまって。それで、「まったく別のものを描こう」と思い、今の“ツル”名義の活動を始めたんです。
──そこから、現在の“マーモット兄弟”へとつながっていくんですね。最初からマーモットを主役にしようと決めていたのでしょうか?
ツル:実はそうでもなくて(笑)。最初にツルのアカウントで投稿した漫画は、マーモットが出てこない短編でした。人間の男の子が登場するお話で、16ページの予定だったんです。その中には、今も出てくる“被り物のウサギさん”がすでに登場していて、本当はその漫画の中にマーモット兄弟も出す予定だったんですが……。ページ数の関係で断念したんです。でも、マーモット兄弟がとても気に入っていたので「改めてマーモットを主役にした漫画を描いてみよう!」と思ってスタートしたのが、今のシリーズです。ストーリーは特に決めず、ざっくり設定だけ作って、「1ページ漫画」として投稿していたら、気づけば自然と続いていました。
──それまでに、ほかの動物を描かれていたことはあったんですか?
ツル:実は、それまでまともに描いたことがあるのは猫くらいだったんです。自分が触ったことのある動物しか描けないと思っていて。でも、マーモットの動画を見て、「この子、描きたい!」って気持ちになって。そこからですね。
──ツルさんの漫画は、表情に頼りすぎず、ふんわりとした目線や仕草で状況を伝えているのが、とても印象的です。
ツル:ありがとうございます。そこは、少し意識しているところでもあります。うちの子が言葉があまり得意ではなくて、小さい頃はほとんど無表情に近かったんです。でも、「何を考えているのかわからない」という感じが、逆に想像をかき立てるような部分もあって。マーモットの表情って、ちょっとそれに似てる気がするんですよね。淡々としているけれど、動きや目線から感情が見えるような。
──“虚無顔”とも言われてますし(笑)。見る側の想像力をかき立てるという面白さがありますよね。
ツル:そうなんです。漫画って、基本的には表情で感情を伝えると思うんですけど、あえてそこを変えすぎないキャラクターにすることで、読者の方がセリフや気持ちを自由に想像してくれるというか。“勝手にアフレコして楽しめる”ような、そんな余白のあるキャラクターを描けたらと思っています。
──「ぎゅいーん」でおなじみ、ツルさんが描くマーモットたちの模擬戦闘にも癒されます。
ツル:最初は模擬戦闘の効果音の存在を知らなくて、自分の中では「ヌーン!」ってイメージだったんです(笑)。でも、マモ界隈の方たちが「ぎゅいーん」って言ってるのを見て、「なるほど!」と納得しました。実は、あの“ぎゅいーん”を描きたいがために漫画を始めたところもあって(笑)。ぐい〜っと押し合ってるときの感じとか、もちもちとした質感とか……。それをどうしても伝えたくて、描いているところもあります(笑)。
──マーモット村で実際に見たマーモットたちとも重なる仕草も多く、「これこれ!」と感じました。驚くほど再現度が高いですよね。動画や写真もよくチェックされているのでしょうか?
ツル:ありがとうございます。たぶん、ドクターマーモットさんがSNSに投稿されていた内容は、ほとんどチェックしていると思います。再現というよりは、自然と「こういう感じかな」というイメージが湧いて、それを絵にしていったという感覚ですね。
──一方で、ツルさんの漫画にはマーモット以外の動物たちも登場します。それぞれの魅力が表情から伝わってきます。チンチラやデグーが笑っているように見える瞬間もあったり。
ツル:そうですね。デグーちゃんなんて、もう完全に笑ってるように描いちゃってます(笑)。チンチラも表情が豊かなので描きやすいんですが、マーモットだけは“作りすぎないように”気をつけていて。あんまり表情を盛りすぎると、「もうマーモットじゃないな」って思っちゃって(笑)。
──かなり色々な種類の動物を描かれていると思いますが、描かれる際にはやはりリサーチもされるのでしょうか?
ツル:描くときは基本的に「野生ではどう暮らしているのか」「どういう生態なのか」という視点で調べるようにしています。以前、チンチラとデグーが一緒に出てくる話を描いたんですが、調べていたら「巣を交互に共有している」という情報を見つけまして。デグーは昼行性でチンチラは夜行性なので、活動時間が逆なんですよね。デグーが活動している間はチンチラが巣で寝ていて、逆にチンチラが動いているときにはデグーがその巣を使って寝ている……そんな交互の暮らしを知って、「これは描きたい!」と思いました。
──今後、やってみたい活動や目標はありますか?
ツル:やっぱり「書籍化したい」というのが、いちばんの目標ですね。ありがたいことに、「本にしてほしい」と言ってくださる方はたくさんいらっしゃるので、実現できるように、地道にコツコツと生き物を観察して、その面白さを漫画に描いていきたいなと思っています。マーモット兄弟と絡める形で、いろんな動物を描いていけたらうれしいですね。
──ちなみに、(Minimaで)マーモット以外で「この子も描いてみたいな」と思っている小動物はいますか?
ツル:ちょっと“小動物”の枠からは外れてしまうかもしれませんが……私、マレーグマが大好きなんです。一番小さいクマということで……ぎりぎり“小動物”ということでお願いします(笑)。
──ぜひMinimaでも、色々な動物を描いていただきたいです! 本日はありがとうございました!
ドクターマーモットさんの1万字インタビューや、ツルさん描き下ろしの「おもち」「プク」「まもち」の漫画が載っている『Minimaマガジン』第2号は現在も販売中です!
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